2019/7/25から正式配信されているDZ-Gamesの購入型PCゲーム。大空を舞台に展開するドッグファイトをリアルなゲームグラフィックで楽しめるTPS(三人称視点)型アクションゲーム。
2つの勢力に分かれて対戦プレイを楽しめるマルチプレイPvPモードの実装、アーケードライクな挙動でプレイできる遊ぶ人を選ばないゲームシステム、リアルなゲームグラフィックが魅力で、戦闘機が主役のサードパーソンシューティングゲーム作品が好きな人、カジュアルに遊べるFPS作品を求めている人におすすめ。
大空のドッグファイトを楽しもう!
現在PCゲームのポータルサイト「STEAM」で配信中の『Art Of Air War』は、戦闘機を操ってドッグファイトを堪能できるおすすめのアクションシューティング作品。早期アクセス版として登場後、すぐに正式配信される運びになったゲームで、インディー系ゲームデベロッパーらしいカジュアルさが特徴だ。
プレイヤーは「F-16」と「MIG29A」に分かれる2種類の戦闘機を操作することが可能。2種類の戦闘機は外見以外にスペックに違いがあり、搭載できるミサイルの数も異なるため、自分が扱いやすい機体を発見してプレイを極めていく楽しさがある。何度でもプレイを重ねてプレイスタイルに合った機体を見つけよう。
▲リアルなゲームグラフィックで大空のバトルを再現したPCゲーム。ラウンド制のバトルを楽しめる。
ゲームモードは「オンライン」と「ソロ」の2種類。どちらもAとBのチームに分かれて戦う対抗戦方式を取っており、マッチングが上手くいかない場合にはソロ向けモードを選択して、AIが操作するチームと戦えるので便利。チームの参加人数はセッティングで変更可能で、最大で38名の同時対戦プレイも実現するぞ。
ゲームを開発したのは、インディー系のゲームスタジオ「DZ-Games」。本作がデビュー作となる新人デベロッパーで、開発はJotar氏名義となっている。現在公式サイトが閉鎖されてアクセスできない状態になっている点は気掛かりだが、ともあれ作品を完成させてSTEAMに発表したことは評価できる。今後に期待のスタジオだ。
「Unreal Engine 4」を採用
ゲームの開発に用いられたのは、世界的に有名なゲームエンジン「Unreal Engine 4」。光の反射を的確に計算してリアルなゲームグラフィックを生み出す性能に優れ、マルチプレイ型のゲーム作品でプレイヤーが入り乱れた状態でも安定した描画を供給できる。グラフィック面では文句なしの作品と言えるだろう。
▲精密なモデリングで再現された機体は美しい。リアルなゲームを求める人にもおすすめだ。
実際のゲームプレイはかなりカジュアル寄りの作りで、戦闘機を動かすシミュレーションゲームと言うよりは、単純明快なアーケード型のアクションシューティング作品となっている。グラフィックがリアルな分、拍子抜けするかもしれないが、複雑さを排除した戦闘機バトルを体験したい人には向いている作品に仕上がっているぞ。
STEAMでの販売価格は1420円。インターフェースは英語一択となり、日本語インターフェース及び字幕・音声環境は非搭載。ただし内容はカジュアルに遊べる三人称視点型シューティングゲームなので、基礎的な語学力を持っている人であれば問題なくプレイできる。インディーの小作品が好きな人にもおすすめだ。
【おすすめポイント】 カジュアルな戦闘機バトルゲーム!
MMOバトルが展開!
『Art Of Air War』では、最大38名のプレイヤーが2つのチームに分かれて戦うチームバトルが展開。画面左側にはミニマップ表示され、リアルタイムで敵と味方がドッグファイトを繰り広げていく様子が映し出されるので興奮する。ロックオンして狙いを定め、バルカン砲やミサイルを発射して敵を撃墜していこう。
▲3Dモデリングされた戦闘機を操って大規模人数の対戦バトルを体験できるPCゲーム作品だ。
【おすすめポイント】 マルチプレイで戦えるアクションTPS!
今後のシステム改善に期待!
2019/7/25の正式配信以降、一度もアップデートが敢行されていない『Art Of Air War』には、熱心なSTEAMユーザーから不満の声が上がっている。アーケードライクにドッグファイトを楽しめるゲームと割り切って遊べば不満は残らないかもしれないが、それでもいくつかのシステムには足りない点がある。
まず、作品にはBGMが無い。プレイ中に聞くことができるのは、戦闘機のジェット音とそれに付随するサウンドのみで、あとは無音でプレイが進行する。音響面が苦手なスタジオであることは明白だが、BGMが付いているだけで雰囲気がガラリと変わるはずなので、ここは頑張って追加して欲しいところだ。
リプレイ性を持たせるためのゲームシステムも欲しいところ。操縦する戦闘機は外見のカスタマイズや性能のアップグレードができず、撃墜数に応じたプレイヤーのレベルアップ要素も無い。スキンの変更を含めた機体のカスタマイズ要素があれば、プレイヤーは自分だけの機体を持ちたいがために何度でもプレイを続けるだろう。
▲フライトスティックでの操作には非対応。汎用コントローラーは一部の操作のみ対応する。
操作体系が簡単なのは初心者に嬉しい点だが、キーボードとマウスを主に利用するゲーム作品の場合、視点移動操作も欲しいところ。混戦状態になることが多い本作の場合、背後の敵が見えずに撃墜されることが多々発生する。インターフェースを含めた操作性を向上させれば、作品はさらに多くの人から支持を得るはずだ。
早期アクセス版として登場後、日を改めずに正式配信版へと切り替わった点が不可解だが、これはスタジオに何らかの事情があった可能性が高い。STEAMのユーザーからは「クローズドベータ版のクオリティー」と言われており、品質面を疑問視する声も多いため、一度「早期アクセス版」に差し戻すのも手かもしれない。
ちなみに本作は『Art Of Air War Multiplayer PvP』というアプリ名で2019年に一瞬だけ出回っていた経緯があり、元はアプリ向けに開発されていた可能性も高い。当時のリリース文では「クロスプラットフォームマルチプレイ」を謳っていたので、色々な計画が頓挫してPCのみのリリースへと至ったのかもしれない。
▲ゲームとしてのポテンシャルは高いので放置されているのが勿体無い。精度を高めて欲しい作品だ。
公式サイトの閉鎖など、DZ-Gamesに何が起こったのかは分からないが、もし活動を継続しているのであれば、アップデートを実施して作品を再開発して欲しいところ。不慮のアクシデントや事故などで運営が困難になっているのであれば致し方ないが、現在も作品を公開している以上、ユーザーに対して真摯に向き合うべきだろう。
一度もアップデートが為されないまま1年以上が経過している本作だが、深刻なバグや不具合などは存在せず、ゲーム自体は普通にプレイできるため、非常に勿体無い。インディーゲームを発掘して熱心にプレイし、その面白さを世界のユーザーと分かち合おうと考えているインディゲームファンの為にも、発奮して欲しいところだ。
STEAMには日々数々のインディーゲームが登場するが、その中には本作のように放置されていく作品も少なくない。デベロッパーとユーザーが健全に機能し、相互の関係性が良好に保たれているインディーゲーム作品には発展する余地があるが、投げっぱなしの作品には未来はない。今後の展開に注目していこう。
【おすすめポイント】 奮起が求められるアクションTPS!
Art Of Air Warスペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows 10(64bit) | Windows 10(64bit) |
CPU | Intel Core i5-6600K | Intel Core i7-9700K |
メモリー | 8GB | 16GB |
グラフィックカード | NVIDIA GeForce GTX 970 | NVIDIA GeForce RTX 2070 |
VRAM | 4GB | 8GB |
HDD空き容量 | 50GB | 50GB |
DirectX | DirectX 11 | DirectX 12 |
備考 | インターネット接続環境が必要 |
(C) DZ-Games.
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