『プレイグ・インク:エボルブ(Plague Inc: Evolved)』は、Ndemic Creationsより2016/2/19からSteamでリリースされた、伝染病などを広めて人類を滅ぼすことを目的とした株式会社の運営を行うシミュレーションゲームだ。
タイトルの日本語訳「伝染病株式会社」からもわかるように、人類を滅ぼすパンデミックな展開をプレイヤーの手で起こすのが目的となっている。ウイルスだけでなく、バクテリア、真菌、パラサイドなど、人類を滅ぼすための手段はたくさん用意されているぞ。
病原体の広がり方が伝染病のタイプによって異なるため、菌やウイルスなどを進化させながら、寒い場所や暑い場所に適応させていったり、病状を変えたりしなければならない。謎の伝染病が蔓延しているとわかると人類は全力でキュアを行ってくる。ワクチンを開発される前に、全ての人間を死滅させてしまおう。病原体や伝染病に詳しくなれるおすすめのシミュレーションゲームだ!
世界に伝染病をばらまいて人類を死滅させるのが目的だ!
2012年5月26日に「Plague Inc」のタイトルでiOS版が配信されると、瞬く間に世界的にヒットし、爆発的な人気アプリとなる。同年10月4日にはAndroid版も配信された。現在でもアップデートを繰り返して、アプリランキングでも上位に食い込んでいるほど、変わらない人気だ。
本作はそれらスマホ版に改良を加えたゲームになっており、全体的にグラフィックが強化されたり、バブルがより立体的に表示されるなど、パソコン版は「Evolved」の名にふさわしい進化を遂げている。もちろん、パワーアップしたのはグラフィックだけではない。ミュージックやサウンドは当然として、カスタムシナリオが追加され、自分で好きな物語を作れるだけでなく、世界中のプレイヤーに配信することも可能だ。
さらにマルチプレイ要素も加わり、協力プレイや対戦プレイも楽しめるようになったなど、プレイヤーを満足させる要素がたくさん追加されている。すでにスマホ版で飽きるほどプレイした人でも、パソコン版は新しい気持ちで楽しめるだろうし、面白さをより感じられるだろう。
メインの目的が人類を死滅させることなので、ちょっとゲームに入りづらいと言う人もいるかも知れない。しかし、本作では伝染病だけではなく、「究極のボードゲーム」「科学の否定」「狂牛病」「地球温暖化」など、流行や環境などの分野をテーマにしたシナリオもあり、必ずしも人間を殺すことだけが目的ではない。
それこそ、シナリオや他のユーザーの作ったカスタムシナリオだけで遊んでいけば、人を殺すこととはまったく無縁の世界でも遊び続けるられるだろう。パンデミックな展開だけを見て、拒否反応を示しているのであれば非常にもったいない。1度プレイしてみれば長期間ランキングで上位にいる理由を痛感できる。今までに体感したことのない面白さになので、シミュレーションゲームが苦手でなければ試してみよう。
伝染病を自由にカスタマイズできるのが楽しい!
本作はシミュレーション要素がかなり強くなっており、難易度「Easy」「Normal」「Hard」「超Hard」と4段階に分れているが、慣れないうちはEasyであってもクリアするのが困難だ。何もわからずにやってしまうと確実に人類に敗北してしまうほど難しい。人間は危険を察するとすぐにワクチン作りを始め、かなり優秀に作られている。決してバカの集まりではないので気をつけよう。
伝染病には「感染力」「危険度」「致死率」が存在し、感染度は病気が広がるスピードを表し、危険度は伝染病がどれだけに認知されているかを示し、致死率がどれだけ多くの人類を殺せるのかわかるようになっている。プレイヤーが序盤、特に気にしなければならないのが「危険度」「致死率」だ。
伝染病によって、放っておいても問題ないモノもあったり、逆にどんなに気にしてもバレてしまうモノもある。しかし、大体の場合において、「危険度」「致死率」が増すと、人類はワクチンの開発に乗り出してしまう。そうなってしまったら、感染率や致死率を上げたとしても研究速度に負ける場合が多い。
さらに、伝染病の存在が公になると感染経路を防がれたりして、全員に感染しなくなってしまうケースも出てくる。「グリーンランド」など、侵入経路も限られているため、侵入する前に封鎖されてしまったら、まず感染を期待できなくなってしまう。
本作の目的は伝染病によって、全ての人類を滅ぼすことが目的なので、例え99%を死滅させても、1%残ってしまえば敗北だ。そのため、病原体が突然変異してもすぐに退化させて、危険度と致死率を決して上げることなく、静かに感染人数を増やしながら覚醒の時を待とう。
全員に感染してしまえば、後は「咳」→「肺炎」→「肺繊維症」→「全身臓器不全」と病状を悪化させて、最大致死率を持つ伝染病に進化させれば勝ちとなる。人類が一気に死滅していく姿を見るのは本当に気持ちがいい。
基本的な戦略はあるが、伝染病の種類によって対策が異なってくるので、すべてにおいて使える万能な方法ではない。「ナノウイルス」では、自動的にキュアが始まる設定のため、研究を遅らせる進化が重要となる。「生物兵器」は致死性が隠しパラメータとして存在しており、放っておくと全体に広がる前に感染者が絶滅してしまう。こちらも致死性を減少させる進化をさせて、伝染病をコントロールしていかなければならない。
病原体によって様々な対策があり、しかもダウンロードコンテンツでどんどん伝染病が追加されている。「脳食い虫」「ネクロアウイルス」「猿インフルエンザ」など、特殊伝染病もアンロックされたりするので、長く遊んでいればこれからもアップデートの恩恵も受けられる。色々なタイプの伝染病を扱って、人類を死滅させていこう。
マルチプレイがかなり面白い!
スマホ版にはなかったが、本作Plague Inc: Evolvedには、マルチプレイが導入されている。一緒に伝染病を広めていく協力モードと、どちらが多く殺せるかを競う対戦モードの2つだ。オンラインでのマルチプレイに対応しているので、世界中のプレイヤーと楽しく遊べるようになっている。協力モードも以外な発見があって面白いが、やはり対戦も外せない。
殺した人数で勝敗が決まるため、相手の手の内が全て見えるまで、常に心地いい緊張感の中でプレイするコトになる。致死率を上げていないだけの場合もあるし、思いもよらない切り札があるかもしれない。最後の最後まで結果がわからないところがかなり面白くなっている。
10種類の病原体と20種類のユニークなシナリオがあるだけでもやり応え十分なのに、他にもプレイヤーが好きな様に話を作れる「カスタムシナリオ」まで完備だ。
PCの演算能力をフル活用した高度なシミュレーションを実現してくれる。他のプレイヤーが作ったシナリオも自由に遊べるので末永くプレイできるだろう。自分が考えた設定で作り込んでいくのも乙なモノだ。病気以外にも楽しめる流行などを試していこう。
本作はかなりリアリティのあるゲームになっており、CDC(連邦防疫センター)がNdemic Creationsに伝染病のモデルについて、話を求めるほどだ。非常に凝ったゲームシステムが多くのプレイヤーを満足させている。日本語にもバッチリ対応しているのも高評価。伝染病に興味のある人はぜひプレイして欲しいおすすめのシミュレーションゲームだ!
Plague Inc: Evolvedスペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows 7 SP1(64bit) | Windows 10(64bit) |
CPU | 2.0 GHz Dual Core Processor | 3.0 GHz Quad Core Processor |
メモリー | 1 GB RAM | 2 GB RAM |
グラフィックカード | Integrated Graphics (512MB VRAM) | Dedicated Graphics (1GB VRAM) |
VRAM | 512MB | 1GB |
HDD空き容量 | 500 MB | 1 GB |
DirectX | Version 9.0c | Version 11 |
備考 | インターネット接続環境が必要 |
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