「ザ エスケイピスト 2(The Escapists 2)」は2017/08/22にSteamでリリースしたストラテジー型シミュレーションゲームだ!
2015年冒頭の登場以降、そのコミカライズで独自性溢れるキャラクターやゲームシステムと共に、刑務所が舞台というシリアスな設定が一際異彩を放つシミュレーションとして一躍注目を集めるまでになった前作から、基本的なシステムはそのままに、様々な新要素を加味しつつ続編として新たな魅力を満載に登場したのが、今回ご紹介する「The Escapists 2」だ!
「The Escapists」といえば、俯瞰型視点で繰り広げられる大小様々なキャラクターをプレイヤー自身が操作して進行するストラテジー型のシミュレーションゲームで、最新作となる「The Escapists 2」でも、この基本的なシステムがしっかりと踏襲されているので、
前作をプレイしたことがある経験者はもちろんのこと、「The Escapists 2」で初めてこのゲームのシステムに触れるという初心者プレイヤーの方でも、特別な操作を事前に覚えたりする手間も必要なく、ものの1時間もプレイすればこのゲームの基本的な操作はきちんと理解できるようになっている親切設計も魅力となっている。
昨今、3D全盛期といえるほど高テクスチャや高い技術力を求められるグラフィックを搭載したゲームが多数を占める中、「The Escapists 2」では、一昔前の懐かしい雰囲気を感じさせてくれるドット絵を全体的に採用しており、
コミカライズでかわいいキャラクターや、シンプルながらも鮮やかな色使いや刑務所というダークな雰囲気漂う施設の魅力も感じられる表現が行われており、取っつきやすさも抜群といえるだろう。
戦略ゲーム好きな人にはもちろん、レトロなゲームが好きな人にオススメのストラテジーゲームだ。
巧みな操作で刑務所から脱出を!
「The Escapists 2」はその名の通り、とある刑務所から脱獄を図る囚人が主人公のゲームだ。
プレイヤーは、この脱獄を計画している囚人を捜査し、最終的に警戒厳重な刑務所から脱出を成功させることが目的であり、脱獄を成功させるためであれば、ゲーム内で許されている様々な行為をどのように活用しても構わない。
ここが本作の非常に面白い魅力の1つとなっており、例えば、普段は衆人に対し厳しい態度や暴力を行使する看守に対し従順な模範囚を演じつつ、裏では密かに単独で様々な脱獄計画の為の作戦を練っても良いし、或いは他の収監されている囚人と共に脱獄を計画してもOKなのだ。
もちろん、単独で脱獄計画を実施するよりも、他の囚人と周到に計画を練った上で実行した方が脱獄の確率も飛躍的に向上するのだが、あまり信用がおけない他の囚人を仲間に加えてしまうと、その仲間の失敗や密告によって脱獄計画自体が露見してしまうという最悪の結果も当然ながら用意されている。
このため、「The Escapists 2」では、脱獄を如何に成功させるための要素として、実際に刑務所から脱獄するための手段やルートを確保するという目的だけに留まらず、如何にして周りの目をごまかしつつ脱獄を図れるか、脱獄を共に実行する仲間を信頼が持てる人材だけで確立できるかが鍵となっている。
このように、一見するとコミカライズでギャグチックな雰囲気を持つゲームでありながらも、実際には「刑務所からの脱獄」という重厚な目的を実現するため、様々な部分で重苦しいシステムが採用されており、この点がこのゲームの奥深さややり込み要素へと繋がっているという点も面白いと言えるのだ。
綿密な観察力がカギになる!
前作では、比較的簡単な操作や知識だけでも刑務所からの脱獄計画を立案し、それを実行することによって脱獄を成功させる事自体が簡単だったのが、続編となる「The Escapists 2」ではこの点にしっかりとしたメスが入れられており、特に前作をプレイした経験のある方ほど、その違いに驚くこと確実だ。
それが感じられる大きなポイントとなるのが、脱獄計画の立案自体の高難度化で、前作では、ざっくりとした観察とプレイだけでも、刑務所からの脱獄に使えるルートをいくつか策定することが可能となっていたのだが、今作ではこうした端的な要素がしっかりと排除されているため、より詳細な観察眼や計画立案力が求められるようになっている。
例えば、通常の出入り口や窓、排水溝などを活用した脱出は基本的には不可能となってしまっており、それぞれの刑務所から最も簡単に脱出するルートとして用意されているのが、看守だけが立ち入りを許可されたエリアなのだ。
もちろん、この看守だけに通行が許可されたエリアに囚人が立ち入ることは許されておらず、なんの準備も行わずに安易に立ち入ってしまうと、たちどころに凶悪な看守に捉えられ、拷問という結果に。
これを避ける手段として、例えば看守から事前に専用の鍵を入手しておいたり、設置されている監視カメラや防犯システムをごまかし攪乱する方法などが有効。
当然、こうした妨害工作にはそれ相応の周到な準備や知識が求められるので、プレイヤーキャラクター単独で行うのには無理が出てくるだろう。
結果、仲間の存在がより重要視されるのだ。
また、こうしたギミックをクリアする上でより重要なのが、前作でも登場した様々な「アイテム」の存在である。
様々なアイテムをクラフトして脱獄を成功へ導け!
前作でも好評だったゲームシステムの1つに、アイテムクラフトがある。
これは、刑務所内で登場する膨大な数のアイテムを、プレイヤー自身がレシピを考案して様々なアイテムへと作り替えるシステムだ。
幾つかの例を挙げると、囚人部屋に用意されているベッドのシーツと枕を組み合わせてダミー人形を作ることで、脱獄計画を実行中でも一時的に看守の目をごまかすことができたり、
囚人部屋に設けられている通風口を脱獄ルートとして選んだ場合、解放されている通風口の発見によって脱獄が露見しないよう、マッチなどを使って通風口カバーを作成し偽装することができる。
このように、様々なアイテムを組み合わせることで新たなアイテムをクラフトすることができ、こうしたクラフトレシピは、他の囚人からの情報収集やゲーム内に登場する書籍などを閲覧することで徐々に覚えることができる。
より有用なアイテムをクラフトできるようになればなるほど脱獄の可能性も飛躍的に向上するので、ただ単に脱獄計画を練るだけでなく、クラフトできるアイテムを使った専用の脱獄計画を練り上げることができれば、警戒厳しい刑務所からの脱獄も成し遂げられるというわけだ。
いわば、このアイテムクラフトシステムこそが本作を楽しむ最も大きな要素といっても過言ではない。
対戦システムの採用で仲間との競争も!
また、続編となる「The Escapists 2」で新たに採用されたシステムの1つに、対戦システムが挙げられる。
仲間や見知らぬプレイヤーと一時的な対戦を行うモードで、それぞれが囚人となり、どちらがいち早く刑務所からの脱獄を成功させられるかを規則タイムアタックだ。
このシステムは前作では搭載されておらず、前作プレイヤーからも搭載が切望されていたシステムで、今回、いよいよ満を持して登場したといえるだろう。
お互いに同一の刑務所内に収監されており、対戦中はそれぞれの存在をしっかり視認することも可能。
結果、ただ観察するだけでなく、時にはアイテムの脱獄計画を妨害することも可能となっており、その方法も実に多彩なのだ。
もちろん、相手がどのような手段で脱獄を計画しているかは一見すると分からないようになっているので、それを観察して把握した後、相手を妨害しても良し、相手の脱獄計画はそっちのけで自分の脱獄計画を進めても良い。
ただし、こちらが相手を妨害できるということは、相手からもこちらの計画を妨害することが可能ということ。
周到な計画を立てたからといって安心せず、しっかりと相手の行動を確認しながら準備を進めていく慎重さも求められるのだ。
1人でのんびりプレイしたい!というプレイヤーにもオススメだが、今作では新たにネットワークプレイを活用したこの対戦システムも楽しめるので、PvPでThe Escapists 2の世界を堪能したい!というコアなプレイヤーにも断然オススメだ!
ザエスケイピスト2(The Escapists 2)スペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows 7/8.1/10 (64-bit) | Windows 7/8.1/10 (64-bit) |
CPU | Intel Core Duo E6600 | i5-2500k |
メモリー | 2 GB RAM | 4 GB RAM |
グラフィックカード | Intel 4400, GeForce GT 8800, AMD Radeon HD 4650 | GeForce GTX 750, AMD R7 370 |
VRAM | 512 MB | 1 GB |
HDD空き容量 | 4 GB | 4 GB |
DirectX | Version 11 | Version 11 |
備考 |
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