2021/1/20からSteamで正式配信されているCrush Depth Studiosの購入型PCゲーム。1940年から1945年にかけて稼働していたドイツ軍の「VII-C」Uボートを精密に再現するSLGプロジェクト。
徹底した資料考察と精緻なモデリングで再現された「VII-C」の雄姿、歴史的な遺産をデジタル上に保存するための開発者の情熱、完成作品で目指しているMMO環境の構築が大きな魅力で、精密なシミュレーション要素で再現されたUボートを動かしてみたい人、開発者に援助して作品の完成を手助けしたい人におすすめ!
究極のUボートSLGが登場!
現在PCゲームのポータルサイト「Steam」で正式配信中の『Crush Depth: U-Boat Simulator』は、1940年から1945年にかけて稼働していたドイツ軍の主力兵器「VII-C」Uボートを精密に再現するSLGプロジェクト。圧巻のクオリティーと本物と同じ操作方法を持っている必見のシミュレーションゲームタイトルだ。
シミュレーションゲームというジャンルには様々な定義があるが、本作が掲げているコンセプトは「徹底したリアリティー」。資料や独自調査を元に在りし日の「VII-C」Uボートを完璧に再現することに注力しており、その精巧さには眼を見張るものがある。妥協を許さないプロジェクトが好きな人にもおすすめだぞ。
▲動力部を精密に再現。Uボートにあまり詳しくない人でも思わず感心してしまうクオリティーだ。
以前「タイタニック号」を3DCG上で完璧に再現するプロジェクトがあったが、本作のコンセプトもそれに近い。熱心に開発を続けている開発者たちにユーザーが賛同する形でプロジェクトが継続し、資金面やアドバイスで助けを得ながら完成へと近づく「開発者とユーザーの相互関係」が望まれる新作SLGだ。
ただストアページ冒頭でも書かれているように、本作は現時点でも開発の初期段階にある作品で、丹念に作り込まれたUボート内部を歩き回れる以外にコンテンツは存在しない。今後実装されていく予定のコンテンツや展望については次項でご紹介するが、少なくともゲーム的要素はない作品だということに注意しよう。
無料のデモバージョンも配信中
作品を開発しているのは、カリフォルニア州ブレアに本拠を構えるインディーゲームデベロッパー「Crush Depth Studios」。本作のために集結したプロジェクトチームで、現在は作品の完成と新規コンテンツ実装を目指して鋭意開発を継続中。これまでに細かなアップデートが行われているので、将来性は高い。
Steamでの販売価格は6290円。インディーゲームデベロッパーの作品としては高い価格設定となっているが、これには今後の開発に必要な運営資金集めの意味合いも多分に含まれている。なお、ストアではゲームに無料で一部分をプレイできるデモ版も無料配信中なので、ゲーム世界を少しだけ覗いて見たい人はDLしてみよう。
▲特定のオブジェクトや装置には近づくことでハイライト表示されてインタラクトできる仕組みがある。
Crush Depth Studiosのスタッフは、購入したユーザーに対して公式Discordチャンネルで意見を発信することを望んでおり、コミュニティーを築き上げて開発に邁進する予定。見込みがあるインディーゲームデベロッパーをサポートしながら一緒に作品の完成を目指したいという人にはピッタリの新作SLGだ。
3Dモデリングで再現された作品のため、PC環境への要求スペックはやや高め。最低動作環境で提示されているグラフィックボードは「GTX 1060」で、推奨環境では「RTX 3070」が必要になる。今後の開発次第で増える可能性があるが、インストールサイズは約20GB。かなりの重量級タイトルと言えるだろう。
1940年から1945年にかけて稼働していたドイツ軍の「VII-C」Uボートを精密に再現するSLGプロジェクト『Crush Depth: U-Boat Simulator』は、現在Steamストアで好評配信中。大いなる目標を掲げて丹念に開発されている必見のインディーゲームだ。興味が湧いた人は今すぐ情報をチェックしよう!
【おすすめポイント】 リアルさ満点のプロジェクト!
今後の開発指針をチェック!
「VII-C」Uボートを精密に再現するSLGプロジェクトとして稼働中の作品『Crush Depth: U-Boat Simulator』は、可能な限り精密にかつての軍事兵器を再現するという目標を持っているが、将来的にはゲームに接続したユーザーが同じ世界を体験できるMMO型のゲームへ発展させるという開発指針もある。
具体的にはプレイヤーがUボート基地とその周辺の海域を航行できるようにし、さらに船員として登場するプレイヤー同士が様々なシチュエーションを設定して戦いを楽しめるようになる計画で、もし実現すればリアリティー満点の第二次世界大戦シミュレーションの世界が生まれることになるだろう。
ただし同時接続者数が多いほどゲーム世界には予測不可能な展開も生まれるため、この計画を実行に移すためには膨大な努力が必要になるはず。現状ではやや無謀な試みに見えるが、製品を購入したユーザーからの支援を受けつつ、さらなる開発の躍進を行ってほしい。開発者の熱意があれば成功も夢ではないはずだ。
▲今後の具体的なコンテンツ実装が非常に楽しみなタイトル。大化けする可能性も秘めた必見のSLGだ。
作品のリアリティーを追求するため、実際に当時のUボートで機関士を務めていたドイツ人男性に取材を敢行するなど、Crush Depth Studiosの本気度はかなり高い。大いなる野望と目標に向かって邁進していく姿勢が素晴らしく、現在Steamストアでは徐々にユーザーコミュニティーも形成されつつある。
作品発表当時はキックスターターで出資を募ることも検討されたそうだが、作品を販売してからフィードバックを得る形式へ方針を変えたという本作。その目論見は見事に当たり、製品を購入して意見を発信してくれるユーザーを数多く獲得している。開発者とユーザーの相互関係の発展も注目ポイントだ。
Unreal Engine5を用いて開発を継続中
なお、開発元のCrush Depth Studiosは現在ゲーム制作に最新の3DCGツール「Unreal Engine 5」を用いているそうで、上手く使いこなせばより一層リアリティーのある世界が生まれていくはず。UE5自体はまだ「早期アクセス版」の段階にあるツールだが、今後のゲーム開発では主流となっていくだろう。
ここまでの文章を見て、開発元が「VII-C」Uボートに惚れ込んでいることが伝わってきたと思うが、Crush Depth Studiosは戦争を美化するつもりはなく、戦いによって命を落とした戦死者にも真摯に向き合う旨をストアで書き連ねている。ミリタリーゲームはたしかに楽しいが、現実に起こった出来事はかなり悲惨だ。
開発元の文章によると、第二次世界大戦当時に出撃した1156隻のUボートのうち765隻が撃沈し、 乗組員4万人のうち3万人は戦死している。第二次世界大戦での戦いがいかに苛烈だったかを物語る数字で、それ故にCrush Depth Studiosは畏敬の念を込めて作品を開発している。本作には資料的な意味合いも多分にあるのだ。
▲多くの人命が失われていった第二次世界大戦時に活躍していたUボートをデジタル世界に復活させる試みだ。
1940年から1945年にかけて稼働していたドイツ軍の「VII-C」Uボートを精密に再現するSLGプロジェクト『Crush Depth: U-Boat Simulator』は、現在Steamストアで配信中。戦時資料を3DCGによって復活させていく壮大なプロジェクトに興味が湧いた人は、今すぐストアにアクセスして情報をチェックしよう。
【おすすめポイント】 さらなる開発に期待の新作!
Crush Depth: U-Boat Simulatorスペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows 10(64bit) | Windows 10(64bit) |
CPU | Intel Core i5-4460 | Intel Core i7-8700K |
メモリー | 8GB RAM | 16GB RAM |
グラフィックカード | NVIDIA GeForce GTX 960 | NVIDIA GeForce RTX 2060 |
VRAM | 2GB | 6GB |
HDD空き容量 | 20GB | 20GB |
DirectX | DirectX 11 | DirectX 12 |
備考 | インターネット接続が必要VRサポートあり |
(C) Crush Depth Studios.
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