『The Starving Tournament』は、2023/1/7からSteamで「早期アクセス版」が配信されているGJTP Gamesの無料PCゲームで、映画『ハンガー・ゲーム』に影響を受けたサバイバルアクションゲームタイトル。
生命ステータス値を維持しながらPvEとPvPに挑んでいく殺伐としたゲームプレイ、アルファ版のみ無料で遊べる配信形態、ユーザーのフィードバックを取り入れていく開発姿勢が大きな魅力で、デベロッパーに意見を贈りながら一緒にインディーゲームを形にすることが好きな人におすすめの新作。
ハンガー・ゲーム風サバイバルゲーム
現在PCゲームのポータルサイト「Steam」で早期アクセス版が配信されている『The Starving Tournament』は、3Dモデルで再現された世界を舞台に、映画『ハンガー・ゲーム』風のサバイバルアクションを体験できるおすすめの新作。開発初期にある「アルファ版」として登場したインディーゲーム作品だ。
少年少女たちが強制的にデスゲームに参加させられるという殺伐とした世界観が特徴の映画『ハンガー・ゲーム』は、『バトル・ロワイヤル』にも似た無常の世界を描いている点で評価を受けた作品で、続編も製作されたことも記憶に新しい。本作はそんな同作が持っているシチュエーションを再現する。
▲映画『ハンガー・ゲーム』にインスパイアされた新作インディーゲームタイトルだ。
早期アクセス版の現時点では、弓矢や近接武器を使用するバトル要素に加え、飢えと乾き、睡眠などのステータス値を管理しながら生存していくサバイバル要素を実装。活動できるエリアは1種類で、アバターも男女2名しか存在していない簡素な段階で、ストーリーやクエスト要素などは実装されていない。
作者はプレイヤーにゲームへの参加と意見発信を求めており、映画『ハンガー・ゲーム』内で描かれた要素などをシステムとして盛り込みたい旨もアナウンスしている。また、ユーザーからのフィードバックを柔軟に取り入れたいとも述べているため、開発初期の作品に関わりたいと考えている人にもおすすめだ。
新鋭のインディーゲームデベロッパーが送るタイトル
ゲームを開発しているのは、これがSteamデビュー作となる新人のインディーゲームデベロッパー「GJTP Games」。完成には最長で約5年後を見ており、かなり長期的なスパンでゲームを制作していく予定。数年後に発表される完成バージョンが、現在とは異なる作品になっている可能性も高い。
作品は無料で配信中。この状態は「アルファ版」ピリオドのみの配信形態となっており、ゲームに新たなコンテンツが実装されてプレイアブルになった段階で販売形式へと移行していく予定。また完成バージョンではさらに値段が上がることが発表されているので、無料の今のうちにゲットするという手もある。
▲マップには時間経過の概念があり、没入感満点にプレイを楽しめるようになっている。
インターフェースは英語一択となり、残念ながら日本語インターフェース及び音声・字幕は非搭載。プレイ中目にするテキスト量はそれほど多くないが、ゲーム内のお知らせなどに目を通しながら開発進捗やアップデート要素を理解するためには、一般的な英語読解力が要求される点には十分に注意しておこう。
解除できるSteam実績は現段階でゼロ。またプレイにはキーボードとマウスを用いることになり、汎用コントローラーでの操作はサポートされていない。なお、詳細については後述するが、PCへの要求スペックは低めに抑えられており、ローエンドなゲーミングPCでも十分にプレイできる。幅広い人が遊べるぞ。
映画『ハンガー・ゲーム』に影響を受けたサバイバルアクションゲーム『The Starving Tournament』は、現在「早期アクセス版」としてSteamで無料配信中。早期アクセス版に理解のある人向けの新作ゲームタイトルだ。興味が湧いた人は今すぐストアにアクセスして、詳細なゲーム情報をチェックしよう。
【おすすめポイント】無料で遊べるサバイバルゲーム!
ゲームシステム
アルファ版の『The Starving Tournament』に実装されているゲームシステムは、ソロとオンラインマルチプレイに対応するサバイバルバトル要素。弓矢、槍、剣、投げナイフなどに分かれる近接・遠距離用の武器を用いながらBOTや他プレイヤーと対戦することが可能で、PvEとPvP要素を体験できる。
プレイを開始すると、最初にゲームセッティング画面がポップアップ形式で登場。ここではアバターキャラクターの性別(男性もしくは女性)と、登場するBOTの数、そしてゲームシステム(ラウンド制もしくは無制限)を決定することが可能となっており、全ての設定が終了するとバトルがスタートする仕組みだ。
ゲームの舞台となっている平原には様々な武器と物資が置かれているエリアがあり、スポーンしたBOTやプレイヤーはその場所へ直行して装備を整えることになる。開始直後には丸腰で、武器を拾うことによってバトルに参加できるというスタンスだ。この時点ではサバイバル要素は皆無なので、まずは戦おう。
▲スタート開始直後に武器などを拾い集めることになる。画面に見えているのが「BOT」。
本作に登場する「BOT」はロボット風の外見をしており、無味乾燥な印象を覚える。正式バージョンでこれらが人間キャラクターに置き換わっていくのかは不明だが、現状のBOTは外見と同様にインテリジェンスさに欠けており、突っ立ったまま何もしないことも。いかにも開発初期のゲームらしい現象も起こるぞ。
プレイ視点はファーストパーソンビューを採用。前述の通り操作にはキーボードとマウスを用いることになるので、普段コントローラーを使わない人にはアドバンテージがある。人間キャラクターのアクション要素には現段階で躍動感が無く、いかにもゲームらしい均一な視点移動が起こる点が特徴だ。
マップ内部を探索できるサバイバル要素もアリ
バトルに負けた場合には数秒後にリスポンすることも可能。そのままマップ中央部で戦闘に参加し続けるのも良いが、森林地帯の方へ走っていって探索とサバイバル要素を楽しむことも出来る。現在作品には数種類の野生生物が存在しており、これらを発見するのも面白いだろう。昼夜の時間経過も堪能できるぞ。
作品には確立されたゲームモードが存在していないため、バトルを継続するか、それとも探索要素とサバイバル要素に勤しむかはプレイヤーの裁量にかかってくる。ゲームバランスとしては成り立っていない印象を受けるので、これらをどのように調整していくかが見どころになっていくだろう。
▲自然の中で暮らしている野生生物を見ることも。動きなどの描写はリアリティー満点だ。
サバイバルゲームに不可欠と言える「クラフト」システムが無いため、現状の本作ではあまりやるべきことがない。無論この状態を踏まえて無料で公開しているのだが、ゲーム的な面白さを求めてダウンロードした場合には肩透かしを喰らう可能性が高いので、早期アクセス版に慣れていない人は手を出さないほうが無難だ。
作者は現状の本作でバグ取りとシステム改善、新たなコンテンツの実装を目指しているので、今後どの部分を改良すれば作品がゲームらしい面白さを獲得できるのかを助言してみよう。また実装してほしいコンテンツやシステムなどがあれば、それも遠慮なく発言することが大切。開発者とユーザーで一緒に作る新作だ。
あやゆる意味で開発初期の「デモ版」に等しい感覚を覚える作品だが、PvEとPvP、そしてサバイバル要素のバランスが著しく欠損しているので、このままの状態では人気が出ないはず。やり込み要素の高いサバイバルゲームは無数に存在しているので、これらを凌駕するシステムやコンテンツが望まれるところだ。
【おすすめポイント】アップデートに期待の新作!
システム要件
『The Starving Tournament』のシステム要件は低め。推奨要件で提示されているグラフィックボードは「GTX 1050」となるため、現行のローエンドなゲーミングPCがあれば十分にプレイできるはず。メインメモリの推奨搭載量は16GBとなっているが、これは現在のPCでは一般的なので、問題ないだろう。
CPUに関してはIntelの「i-7」クラスが推奨モデルで、このあたりは少々敷居が高め。ただし最低動作環境では「i-5」モデルが掲載されているので、該当する人はグラフィック設定を適宜見直せばスムーズに遊べるはず。インストールサイズも5GBと控えめで、普段ストレージが逼迫気味の人も安心だ。
▲PCへの要求スペックは低め。ただし3Dモデルなどが置き換えられた場合にはこの限りではない。
OSはWindows 7からサポートされており、この点でも参入の敷居は低い。なお、本作は現時点で「借り物」のグラフィックを用いて開発している事が考えられるので、これが正式版でより高精細なグラフィックに置き換わった場合、現在よりも要求スペックが高くなる可能性がある点には注意しておこう。
【おすすめポイント】幅広いPC構成に対応!
正式版への展望
最長で5年後の正式配信を目指して開発中の『The Starving Tournament』は、開発期間を長めに取っている分、しっかりと完成させることが求められる新作。PCゲーム業界のクオリティー底上げは今や日進月歩で進んでいるため、現状の描画クオリティーでは5年後に取り残される可能性が大きい。
また現段階ではゲームとして成立しているとは言い難く、この状態でユーザーを繋ぎ止めておくことはかなり厳しい。開発者は新人のため、数々の要望や意見に対して素早くゲーム品質で対応できるのかにも疑問が残る。よほど親切に付き合ってくれるユーザーがいない限りは、ゲームがひっそりと消えてしまうだろう。
▲現時点の本作は、3DCGツールを覚えたての人が趣味で作っている作品に見える。
映画『ハンガー・ゲーム』に影響を受けたサバイバルアクションゲーム『The Starving Tournament』は、現在「早期アクセス版」としてSteamで配信中。どれだけ続くのかは未知数だが、完成に期待したいタイトルだ。興味が湧いた人は今すぐストアにアクセスして、詳細なゲーム情報をチェックしよう。
【おすすめポイント】完成が待たれる新作ゲーム!
The Starving Tournamentスペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows10(64bit) | Windows10(64bit) |
CPU | Intel Core i5-6600K | Intel Core i7-9700K |
メモリー | 8GB | 16GB |
グラフィックカード | NVIDIA GeForce GTX 960 | NVIDIA GeForce GTX 1070 |
VRAM | 2GB | 8GB |
HDD空き容量 | 50GB | 50GB |
DirectX | DirectX 11 | DirectX 12 |
備考 | インターネット接続環境が必要SSD推奨、インターネット接続環境が必要 |
(C) GJTP Games.
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