「ファクトリー・パイレーツ(Factory pirates)」はインディー系ゲームスタジオ「WhackAKey Games」が制作を手がける新作一人称視点型海賊アドベンチャーゲーム!
2018年8月24日からゲーム配信サイト「STEAM」でダウンロード販売が開始されているぞ!
プレイヤーは海賊となり、顧客の要望に応えるべく様々なアイテムを探し回ることになる。頭を使ってアイテムを探索する要素と可愛らしいグラフィックが特徴だ。
販売価格が205円と安価なので、誰でも気軽に購入できる点もポイントだ!
「ファクトリー・パイレーツ(Factory pirates)」は、手軽な金額で遊べるインディー系ゲームが好きな人、他のゲームとは一味違う世界観を持ったゲームを求めている人、摩訶不思議なゲームシステムを持つ作品を探している人にはオススメの新作一人称視点型海賊アドベンチャーゲームだ!
カテゴライズ不可能!インディー系ゲームらしさが爆発する「ファクトリー・パイレーツ(Factory pirates)」の奇妙な世界観がユーザーを魅了する!
楽しめるかどうかはユーザー次第?安くて奇妙なクセのあるゲームを量産し続ける「WhackAKey Games」の不思議な世界
本作を開発した「WhackAKey Games」は、2015年に「キッチン・シミュレーター)Kitchen Simulator」という奇妙なゲームを制作して「STEAM」に参戦した新進気鋭のインディー系ゲームスタジオだ。その後はコンスタントにゲーム作品を量産し続け、本作は数えること11作目、現時点での最新作にあたる。
▲「WhackAKey Games」の記念すべき処女作「キッチン・シミュレーター(Kitchen Simulator)」のゲーム内画像。客の要望に応えて料理を提供するために材料を探し回るという設定は本作と通じるところがある。販売価格は98円で、2017年には続編「キッチン・シミュレーター2(Kitchen Simulator2)」も登場。
▲こちらは本作「ファクトリー・パイレーツ(Factory pirates)」と同日に発売された「バトルロイヤル・シミュレーター(Battle Royale Simulator)」の画像。TPSでもFPSでもなく、俯瞰の画面でゲームが進行するという前代未聞のバトルロイヤル作品。一体どのジャンルに属す作品なのか説明に困ってしまう。
「WhackAKey Games」が制作するゲームに共通している特徴はとにかく「安くて奇妙」という点。販売価格帯は軒並みワンコイン程度に抑えられており、一番安い作品は98円で手に入れることができる。ただし「STEAM」で作品を購入したユーザーからの評価は軒並み低い。これは一体どういうことだろうか。
▲2017年に発売された「オペレーション・スワット(Operation Swat)」。その名の通り「スワット」が主人公のシングルアクションシューティングゲームだ。この作品は98円という低価格で販売されているにも関わらず何故かユーザーからの評価が低い。その大半は「自分が求めていたゲーム内容とは異なる」という理由によるものだ。
数多くのゲームをプレイしているヘビーユーザーは、新たにゲームを購入する前からその「内容」や「ジャンル」「ゲームシステム」を頭の中で思い描く傾向がある。そして実際に購入して遊んだ時に「自分が考えていたゲームとは全く異なるプレイ体験」をした場合、少なからず拒絶反応を起こしてレビューに「低評価」を付けてしまう。
▲例えば「オペレーション・スワット(Operation Swat)」では車の後部にこのような状態でアップグレード用の武器が並ぶ。同作にリアリティを求めていたユーザーから一番批判を浴びている描写だが、見方を変えれば「どのゲームの真似もしていない非常にユニークなシステム」だと捉えることはできないだろうか。
どんなジャンルの作品であってもゲームシステムを突き詰めれば類似した要素が頻出し、よく似た内容の展開になることが多々ある。ユーザーは普段のゲーム選びでこれらの感覚を判断基準や判断材料に使っていることが多いが、「WhackAKey Games」のゲームはそのルールには全く当てはまらない。
▲テーブルに並んだ食材をFPS視点で切り刻んで客のテーブルまで運ぶというシュールなゲーム展開を持った「キッチン・シミュレーター2(Kitchen Simulator2)」のプレイ画面。ローカルのマルチプレイに対応しており、食材を運ぶだけの競争を楽しむこともできる。転がる食材のコリジョンを笑って楽しむのが正解といえば正解。
プレイした時に湧き上がる「違和感」こそが「WhackAKey Games」が生み出す作品の真骨頂であり、それを「面白い」と思って楽しめるかどうかはひとえにユーザーの「考え方」にかかってくる。「安くて奇妙なクセのあるゲーム」が好きな人なら、きっと同社の制作姿勢や想いを分かってもらえるはずだ。
自分で考え出す楽しさがゲームを面白くする!「ファクトリー・パイレーツ(Factory pirates)」の世界へようこそ!
「WhackAKey Games」がいかに「クセのある」ゲームを開発し続けているかを理解してもったところで、いよいよ本題へと移ろう。今回ご紹介する「ファクトリー・パイレーツ(Factory pirates)」は、同社の少しひねくれた開発姿勢が最も顕著に現れている作品で、プレイヤーは摩訶不思議な世界へと入り込むことになる。
▲本作の舞台は海賊船が停泊している「何処かの島」で、プレイヤーは姿の見えない「謎のカスタマー」の要望に応えるべく様々なアイテムを収集する「海賊」になってゲームをプレイする。何故「海賊」なのかという素朴な疑問は「WhackAKey Games」が制作するゲームの前では通用しない。「海賊」を受け入れるしかないのだ。
ゲーム世界はポリゴン調の単純なグラフィックでまとめられており、ポップでキャッチーな印象を受ける。プレイ視点は一人称視点固定となっており、プレイヤーが操作するキャラクターの全体像を見ることはできない。従ってゲームの基本設定通り本当に「海賊」らしい格好をしているのかどうかは永遠の謎だ。
▲ゲームの舞台となる島のマップは比較的狭く、少し歩き回ればおおよその地形や建造物の場所などは頭に入る。単純極まりないオブジェクトによって形成されている本作の世界だが、ライティングの妙で立体感と一定のリアルさを持っている点は秀逸だ。このような表現が好きな人にとってはたまらない魅力を持った世界だと言えるだろう。
本作では常に画面中央部分に「白い点」が表示されている。これはクロスヘアに該当する表示で、白い点と画面内に出現するオブジェクトを重ねることで特定のアイテムにインタラクトできる仕組みになっている。場面によっては非常に分かりづらくなる場合もあるが、気になるアイテムは画面中央に表示させてインタラクトしてみよう。
▲小屋の中に転がる死体。この死体にインタラクトすると「人間の腕」という名前のアイテムを採取できる。可愛いグラフィックには似つかわしくない「グロ」要素だが、そんなバランス感覚さえ「WhackAKey Games」が制作するゲームの前では通用しない。「いつか使う時もあるだろう」程度に考えておけば良いのだ。
一人称視点でキャラクターを動かし、特定のアイテムにインタラクトするとアクションが発生したり、インベントリ内にアイテムを収納したりする本作だが、それだけではただの「駄作」で終わってしまう。それでは本作が「ゲームらしい魅力」を発揮する場面はどこにあるのだろうか。今度はそれを探っていこう。
▲インベントリ画面。先ほどの「人間の腕」もしっかりとアイテム扱いで表示されている。不必要なほど大きく表示されている画面右側の画質セッティング表示はウケを狙ったものなのか定かではないが、本作が醸し出す奇妙な雰囲気の前ではさほど問題にならない。大切なのは「何故」という考えを捨てることなのだ。
プレイヤーに依頼をしてくる「謎のカスタマー」を満足させるため、プレイ中は様々なアイテムをかき集めるという流れが生まれる本作だが、例えば「ネズミを捕まえてきてほしい」という依頼を受けた場合には「洞窟」へ入らなければならない。ただし洞窟の入り口は強固なネットで覆われており、そのまま侵入するのは不可能だ。
ではもし現実世界でゲーム内と同じシチュエーションに遭遇し、ネットに覆われた洞窟に入らなければならないとしたら、貴方はどんな方法を考えるだろうか。おそらく多くの人が思いつく案は「ナイフのような鋭利な刃物でネットを切断して隙間を作ること」だろう。この「行動を考える」という要素が本作では一番重要になる。
実はゲームでも「洞窟を覆ったネット」を切断するために特定アイテムの「ナイフ」を見つけ出す必要があり、そのためには適度な広さを持つ島のマップ内をくまなく探索しなくてはならない。無論ヒントの類は一切表示されず、完全に自力で見つけ出す必要があるので覚悟して欲しい。
一見すると「おバカなゲーム」にしか見えない本作だが、「あるアイテムを入手するためにユーザーが自分自身で考えて行動する」という大原則が生きているゲームだと分かった瞬間、今まで経験や憶測に包まれていた「偏見」がスッと消え去り、途端にパズル解きの要素を持つ狡猾な頭脳プレイゲームへと早変わりする。
「人は見かけによらず」という名言があるが、それは本作にも当てはまる言葉だ。世界観や設定こそ常軌を逸しているが、「何をすれば次へ進めるのか」という知恵比べが存分に楽しめる本作は、ミステリアスなゲームシステムを持ったゲームが好きな人にとってはやり込み要素満点のゲームになってくれることだろう。
▲アイテムとして入手できる「ペットのウサギ」。何故か「装備」して右手に持つこともできるという謎仕様。ちなみに装備したところで戦うべき相手は誰一人存在しない。ただし「落とす」を選択すれば室内用ペットになる。カスタマーからの依頼に含まれていないアイテムは謎だらけだが、必ずどこかで納得する場面が出てくる。
天才が作り上げたゲームか偶然の積み重ねが生み出したカルト作品なのかは判断できかねるものの、本作が放つ世界観とゲームシステムはまさに「唯一無二」の世界であり、今後も同類のゲームは登場しないだろう。似たようなゲームを作れるゲームスタジオがあるとすれば、それは恐らく本作を作った「WhackAKey Games」だけだ。
「ファクトリー・パイレーツ(Factory pirates)」は、ユーザーが自分自身で楽しむ方法を見つけ出す不思議なゲームを求めている人、何の説明もなく奇妙な空間に放り出されるようなカルト的作品が好きな人、インディー系ゲームスタジオらしいアイデア勝負のゲームを探している人にはオススメの新作一人称視点型海賊アドベンチャーゲームだ!
「ファクトリー・パイレーツ(Factory pirates)」は、こんな人にオススメだ!
ゲーム文化が成熟しきった感のある現在、ほぼ全てのゲームは何らかのジャンルにカテゴライズされている。ただし本作は既存のジャンルから軽く逸脱し、ユーザーや批評家に良い意味で大きな混乱とショックを与えてくれる作品だ。本作の前では既存のセオリーは無意味であり、ユーザーは全ての先入観を捨てなくてはならない。
▲何故かオンラインマルチプレイにも対応。対戦要素ゼロの本作においてマルチプレイで何を協力するのかは全く不明だが、本作に余計な詮索は野暮というものだ。
大手のゲーム会社であれば企画段階で「ボツ」となりそうなアイデアを大切に育て、実際にゲームとして成立させる「WhackAKey Games」の開発姿勢は実に見事だ。次世代のユーザーを熱狂させる革新的なゲームは、このように自由な発想を持ったスタジオから生み出されるのかもしれない。
日々の生活で「固まった考え方」しか持てなくなってしまった人は、本作をプレイして脳をリフレッシュさせてみよう!
「ファクトリー・パイレーツ(Factory pirates)」は、将来の可能性を感じるインディー系ゲームスタジオの作品を求めている人、斬新なアイデアで作られたゲーム作品が好きな人、安くて気軽に購入できるゲームを探している人には絶対オススメの新作一人称視点型海賊アドベンチャーゲームだ!
ファクトリー・パイレーツ(Factory pirates)スペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows 10(64bit) | Windows 10(64bit) |
CPU | Intel Core i5-4460 | Intel Core i7-9700K |
メモリー | 8GB | 16GB |
グラフィックカード | NVIDIA GeForce GTX 960 / AMD Radeon R9 280 | NVIDIA GeForce GTX 1080 / AMD Radeon RX 5700 |
VRAM | 2GB | 8GB |
HDD空き容量 | 50GB | 50GB |
DirectX | DirectX 11 | DirectX 12 |
備考 | インターネット接続必須SSD推奨 |
© 2018 Valve Corporation.All rights reserved.
ファクトリー・パイレーツ(Factory pirates)の評価・レビュー・評判(0件)
このゲームの投稿レビューはまだありません。