『ハーツオブアイアン4(Hearts of Iron IV)』は、インディー系ゲーム開発会社のParadox Interactiveが開発し、2016年6月7日よりSteamで配信開始された第二次世界大戦に参加した国の中から1つを選び、軍備に関わる内政や、陸海空全ての部隊を指揮する最高指導者になり自国を勝利に導いていく事が楽しめる第二次世界大戦のシミュレーション!
日本でも多くのファンを魅了した戦争シミュレーションゲーム「ハーツオブアイアン3」の続編。前作よりも大幅にパワーアップしたグラフィック、そして進化したAIとゲームシステムがユーザーを再び第二次世界大戦の戦火へと誘う!
兵器を製造する工場を建設し、生産ラインの割り当てを決めるなど、バトル以外にもやり込み要素が多い本作だが、時間の流れを調整する(ポーズも可能)機能が付いた「セミリアルタイムストラテジー」方式なので、じっくりと戦略を考えることができる!
第二次世界大戦や、世界の歴史をモチーフとした本格ストラテジーが好きな人にはオススメのゲームだ!
大幅に改良されたインターフェースが嬉しい!
前作「ハーツオブアイアン3」では各種のステータスが細かく表示されていたので、インターフェースの構造を把握するのに時間を要したプレイヤーも多かったが、その煩雑さは本作でかなり改善されている!
どちらかと言えばペイントソフトに近いインターフェースに変更されているので、そういったソフトウェアを扱った経験があるユーザーであれば、短時間で理解できるだろう!また、文字情報は極力「アイコン化」されているので、視覚的にもスッキリとした印象になっているのもポイントだ!
分かりやすいインターフェースでストラテジーゲームを楽しみたい人にオススメのゲーム!
史実に忠実な兵器開発システム!
『ハーツオブアイアン4』の各兵器の開発状況を見る画面はツリー形式になっており、ビジュアル的に把握することが可能だ!
それぞれの兵器にはベースとなる機体や個体があり、まずはそれを開発するところから始まる。基本系の兵器には分岐点があり、ユーザーの判断で進化させることが可能なので、限られた期間でどのような兵器を進化させるか、大いに悩むのも良いだろう。
第二次世界大戦に詳しい人であれば、それぞれ好きな兵器があると思うが、本作ではそれらをいきなり使用することはできない。
本作は史実に則ったゲームシステムを持っているので、第二次世界大戦後期に活躍した兵器に関しては、史実と同じ開発プロセスを辿っていく必要があるのだ!
歴史の「IF(もしも)」を自分の手で作り出せる「ハーツオブアイアン4」だが、その年代に存在しなかった兵器を登場させることはできず、かなり硬派な印象を受ける。
研究・開発ツリーでは年代ごとに開発可能な兵器のアウトラインが表示されるので、一刻も早く好きな兵器を開発したい気持ちになるが、基本的にはその年代で製造可能な兵器の開発に注力し、自国の増強を図ることになるのだ!ゲームでも史実に沿っていて欲しいと思っているユーザーにオススメのシステムだ!
生産システムまでも本作的!
『ハーツオブアイアン4』の生産システムは実に本作的だ!
陸海空の兵器を生み出すためには「工業」のステータスが重要な役割を果たし、生産には「軍需工場」が使用される。そして自分が必要とする兵器の製造が間に合わない場合、民間の工場も動員することができるのだ!
これは実際の第二次世界大戦中に各国で起こった出来事で、多くの民間企業が「国のために」自社の工場で兵器の製造に関与することになったという事実を上手くゲームシステムに落とし込んでいる!
国家総力戦のためには「使えるものは全て使う」という恐ろしさがシミュレートされた本作は、やはり普通の戦争シミュレーションとは一味違うのだ!
製造された戦車や戦闘機などは、実戦に投入して経験を積ませることで「改良」を加えることができるようになる。最初から完璧な兵器など存在しないので、ある意味史実に即した「トライアンドエラー」を重ねながら兵器が進化する過程を体験することができるぞ!
コンスタントに兵器を製造することで得られる「連続生産ボーナス」を上手く活用し、兵器製造に勤しんでみよう。
「軍需」という名の下に動員された民間工場の悲哀、そして実戦導入によって改良点が発見される生産システムのメカニズムはリアルで、誰もが思わず没頭することになるだろう!
これが歴史の分岐点!「国家指針」を決定せよ!
『ハーツオブアイアン4』に登場する国には「国家指針」のシステムがある。これは国の最高指導者であるプレイヤーが「どのように国家を動かしていくか」を決められるシステムで、ツリー状の分岐となっているのが特徴だ!
生産力で他の国に劣る国家でも、この「国家指針」の選択次第では歴史を覆す大勝利を獲得できるかもしれないので、是非積極的に活用していこう!
「日本」を選択した場合、「陸軍」と「海軍」の選択肢があり、どちらを推し進めていくかで軍事政策そのものが変わってくる。
「ドイツ」を選んだ場合はヨーロッパ諸国との共闘路線も用意されているので、史実とは異なる同盟関係を結ぶのも面白いだろう!
「アメリカ」の場合は、戦争終結の切り札とも言える大量破壊兵器開発プロジェクト「マンハッタン計画」がツリー最下部に用意されていて興味深い。
実際の政策を指針とすることもできるが、史実とは全く異なる「国家指針」を策定し、その流れと他国への影響を分析してみるのも一興だろう!
もし日本軍が海軍に力を入れなかったらどうなるのか、また、もしドイツが他国と連携して連合軍に立ち向かっていたらどうなっていたのか。
本作は限りなく忠実に歴史をシミュレートしながらも、プレイヤーに様々な「歴史の分岐点」を用意している。色々な国でプレイして、その結果を自分自身の目で確かめよう!ただ史実を辿るだけでなく、「もしも」の世界をシミュレートして楽しみたい人にオススメだ!
「ハーツオブアイアン4(Hearts of Iron IV)」の総評
シリーズ中最も洗練されたインターフェースを持ち、さらに進化したグラフィックで第二次世界大戦のシミュレーションを楽しめる『ハーツオブアイアン4』は、間違いなくシリーズ最高傑作に仕上がっている!
最大32人までのマルチ対戦も用意されているので、プレイバリューも満点だ!
アイコン化などによって整頓されたインターフェースは見やすくなっているが、ゲーム内で使用するパラメーターや設定値などは多く、システムは骨太なので、本格的なストラテジー要素を持つゲームが好きな人にはピッタリの作品!
内政と外交、そして生産と侵略など、国全体の動きを包括的に考えることが要求されるので、頭を悩ます場面も多く出てくるはずだ。
さらに本作では「歴史のIF(もしも)」にチャレンジすることができるので、それぞれの国の運命がどのように変わっていくのかを見る楽しみがある。分岐点となる「国家指針」を決めるのはプレイヤー自身であり、その責任は重大だ!
「ハーツオブアイアン4」は、第二次世界大戦を包括的にシミュレーションしたいユーザーに絶対オススメできるゲームになっているぞ!
ハーツオブアイアン4(Hearts of Iron IV)スペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows 7 (64-bit) | Windows 10 (64-bit) |
CPU | Intel Core 2 Quad Q9400 | Intel Core i5-4690K |
メモリー | 4GB | 8GB |
グラフィックカード | ATI Radeon HD 5850 | NVIDIA GeForce GTX 770 |
VRAM | 1GB | 2GB |
HDD空き容量 | 2GB | 2GB |
DirectX | DirectX 9.0c | DirectX 11 |
備考 | インターネット接続が必要です |
Paradox Interactive, HEARTS OF IRON® Copyright© [2016] Paradox Interactive AB All rights reserved.
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