『インディカ (INDIKA)』は、2024/5/2からSteamストアで正式配信されているOdd Meter/11 bit studiosのPC向けサードパーソンアクション・アドベンチャーゲームタイトル。
主人公の修道女「インディカ」として行動しながら、倫理規範や悪魔的な心理との間で揺れ動く「自分探しの旅」を体験できる衝撃的な世界観とストーリー設定、美しい映像美と2Dドット絵ゲームの実験的な融合が大きな特徴。
多くのタブーを打ち破ろうとする赤裸々な態度を持つインディーゲーム作品を求めている人、Unreal Engineの表現力に着目している人、宗教的な要素を取り入れたゲームタイトルを探している人におすすめの新作タイトル。
- ゲーム業界のタブーに挑戦
- リアルなグラフィック
- 衝撃的なストーリー展開
あらゆるタブーに挑戦する新作ADV
現在PCゲームのポータルサイト「Steam」ストアで正式配信中の『インディカ (INDIKA)』は、宗教的・ゲーム業界的なタブーにあえて挑戦することで世界の注目を集めているインディー系アクションアドベンチャーゲームタイトル。
プレイヤーは修道女の主人公「インディカ」としてプレイを進めながら、悪魔との対話や人間の邪悪な側面、そして戒律違反などの忌避される事象の数々に遭遇し、彼女の「自分探しの旅」を完結へと導いていくことになる。
ゲーム業界では特定の宗教について語ることが「タブー視」されており、これらを描くことは国際的な問題にも発展しかねない行動だが、開発元のインディーゲームデベロッパー「Odd Meter」はあえてこの話題を取り上げる。
最初に断っておくが、本作には性的な描写を含む数々のスキャンダラスな映像シーンがあり、また人間の悪魔的な一面を垣間見る演出も多く登場するため、18禁の映画を見るような心構えを持って購入を決めることが必須だ。
作品はシングルプレイ専用のタイトルで、ローカルまたはオンラインでの協力・対戦プレイ要素は搭載されていない。戦争と権威、戦争というデリケートな話題を1人でじっくりと味わいながらプレイを進めていく作品だ。
カザフスタンのインディーゲームデベロッパーが手掛ける新作
本作を開発したのは、上記の通り「Odd Meter」という名前のスタジオ。彼らは当初ロシアに拠点を構えていたインディーゲームデベロッパーだが、現在はカザフスタンで活動している。政治的な立場も窺える拠点の変更だ。
開発に携わったメンバーは何よりも「美学」を最重要視しており、その姿勢は凝りに凝ったプレイ中の映像美からも感じ取れる。短編映画を見ているような雰囲気に包まれながらプレイできる点が作品の大きな特徴だ。
また彼らは「倫理規範の微妙なラインを踏むことを恐れない」という信念も抱いているそうで、あえてゲーム業界のタブーへと踏み込みながら、同時に人類が長く抱えている「戦争と宗教」という大問題にも提起を投げかける。
ゲームの特徴
プレイヤーは主人公のインディカを導きながら数々の難問に打ち当たり、時に悪魔と語らいながら「自分探し」の手助けを行っていくことになる。ショッキングなシーンも登場するので、プレイ前にある程度の「覚悟」が必要だ。
ゲームの舞台になっているのは19世紀のロシアで、作品内ではリアリティー満点の3Dグラフィックで架空の世界観が描かれていく。プレイヤーを没頭させるハイセンスな3D描画クオリティーは、本作最大の魅力と言えるだろう。
作品を「異端」たらしめるもう一つの要素は、リアルなプレイ画面に突如「2Dドット絵」のゲームプレイ要素が入り込むこと。多分に実験的な要素が入り込んでいる点に、インディーゲームデベロッパーとしての矜持が窺える。
自由にオープンワールド内を歩き回る類の作品ではなく、ある程度一方通行で進んでいく仕組みを持っているが、途中で遭遇するパズルアクション要素に加え、「異端そのもの」のストーリー展開がユーザーを飽きさせない。
プレイ後に「深い洞察」を感じることができるゲーム作品を求めている人には断然おすすめできるタイトルで、独特な映像美と演出は近年類を見ないもの。独創的な創造力が生み出した良い意味での「問題作」と言えるだろう。
日本国内の企業が手掛けるゲーム作品は、ある意味で「コンプライアンス」に縛られる側面があり、また購入者数の観点からレーティングを低く抑えようと考える向きもある。本作はこれらの傾向とは真逆の立場にある作品だ。
過激なストーリーテリングと描写を持った海外ゲームタイトルをプレイすることが好きな人には断然おすすめできるタイトルだが、「自分自身の考え」をしっかりと確立しているユーザーでないとプレイは厳しいかもしれない。
つまり、ゲームが提示している倫理的な部分の投げかけは必ずしも正解とは限らないため、他者の意見に流される傾向がある人には向いていない。あくまで「フィクションの世界」だという点を意識しながらプレイしよう。
日本語インターフェースに対応
音声は英語のみだが、作品は標準で日本語インターフェースと字幕に対応しているため、語学力に自信がない、という人でも安心して遊べる。翻訳の精度も非常に高く、文脈の意味を汲み取りながら様々な決断を下せるはずだ。
ただし宗教をベースとして作品が構築されている関係上、この分野に明るいことも求められるため、一般教養が高い人ほど夢中になれるはず。ドストエフスキーやブルガーコフの小説を読んでいると、なお理解が深まるだろう。
ゲームはキーボードとマウス以外に、「Xboxコントローラー」と「DualSenseコントローラー(USB接続のみ)」の操作もフルサポート。普段コントローラーを使ってゲームをプレイすることが多い人でも安心して遊べる。
Steamストアでの販売価格は2,800円で、現在はリリース記念セール価格となる10%OFFの2,520円で販売中(5/17までの期間限定価格)だ。少しでも安くゲームを購入しようと考えている人は、急いでストアをチェックしよう。
ちなみにSteamストアでは、ゲーム内で聴くことができる印象的なBGMを収録した「オリジナル・サウンドトラック」が470円で、デジタルアートブックが580円で併売中。作品のファンになった人は購入を検討してみよう。
なお、上記2つのダウンロードコンテンツを同梱したデラックス・エディション『INDIKA:DELUXE EDITION』も販売中で、この作品はゲームとDLCを個別に購入するよりも10%安い価格が設定されている。お得に揃えられるぞ。
解除できるSteam実績の数もしっかりと16種類あり、普段から「実績ハンター」を自負している人にもおすすめ。なお、現時点では「Steam Deck」との互換性については記載がなく、今後Valveによる審査が入るものと思われる。
システム要件
美麗な3Dグラフィックが主体となっている作品のため、PCへの要求スペックは中程度になっている。推奨要件で提示されているグラフィックボードは、AMDの6700 XTクラスまたはNVIDIAのRTX 3060 Tiクラスのパーツだ。
CPUの推奨モデルはAMDのRyzen 5 3600クラス、またはIntelのi5-10400Fクラスと同等かそれ以上のプロセッサー。メインメモリの推奨搭載量は16GBと一般的なので、この値をクリアできPCゲーマーは多いはずだ。
インストールサイズは50GBと、なかなかの重量級になっているため、普段ストレージが逼迫気味な人は、インストール前にストレージを整理しておくことをおすすめする。ちなみに現段階では追加コンテンツは発表されていない。
修道女である主人公の「インディカ」を操作しながら、人間の迷いと邪心、そして悪魔の世界を垣間見ていくおすすめの新作アクションアドベンチャーゲームタイトル『インディカ (INDIKA)』は、現在Steamストアで好評配信中。
プレイ時間的にはクリアまで数時間というボリュームの作品ではあるが、深い体験を得られる必見のゲームタイトルに仕上がっている。興味が湧いた人は今すぐストアへアクセスして、詳細なゲーム情報をチェックしよう。
【おすすめポイント】タブーを破る衝撃作!
ゲームプレイの流れ
プレイ開始直後、主人公のインディカが修道院で「どのような暮らしをしているのか」が分かるパートが展開。修道女としての生活は安寧をもたらすものではなく、カメラワークは彼女の孤独な魂を映し出すように動いていく。
一般的にゲームの導入部分に映像的な演出が発生する場合、プレイヤーは得てして退屈になりがちだが、倫理観を超越した映像表現を持っている本作は、否応なしにインディカの苛烈な境遇へとプレイする人を惹き込んでいく。
扱っている題材は「宗教と人間の根底的な問題 (戦争を含む)」というデリケートなもので、多分に挑戦的なメッセージが織り込まれているが、美学によって導き出されたムービーパートのカメラアングルはその難を補っている。
Unreal Engineがもたらす映像美は本作を次世代レベルへと引き上げており、自然な表情と演技をするキャラクターには妙な実体感がある。最新ゲームらしいアドバンテージをフルに発揮したアドベンチャーゲームと言えるだろう。
ほどなくしてインディカは軍隊の人物たちと出会い、戦乱の世にあった人々の「悪魔的な一面」も垣間見ることになる。こうした人物描写は妙に納得させられる部分でもあり、人間の脆さや醜悪さが非常にリアルだ。
基本的な操作システムはサードパーソンビューでインディカを行動させるもので、時にパズルアクション的な要素を持つ場面に遭遇することも。さらに前述の通り2Dドット絵で別ゲームのようなプレイを行う場面も登場する。
タブーを打ち破った作品のため、ストーリー上で性的な描写(フィルター可能)も登場し、また残酷なシーンも多々存在しているため、完全に「大人向け」の作品と言える。宗教的な理解度も関わるため、ある程度の年齢は必須だ。
主人公のインディカには成長システムがあり、これが「ゲームらしさ」を保ったコンテンツといえるかもしれない。ただし主流はあくまでインタラクティブなプレイ展開にあり、そこに深い洞察が生まれていくようになっている。
徹底した美意識に包まれた映像表現は文句なしに素晴らしく、忌まわしい題材を扱っているにも関わらず、最後までプレイヤーを掴んで離さない魅力に満ちていると言える。タブーに惹かれる人間心理をよく理解した新作ゲームだ。
総評:深い洞察を得られる問題作
「ゲーム制作における業界の既成概念に対する公然とした挑戦」という表明をSteamストアに掲げている『(インディカ) INDIKA』は、ゲームを遊んだユーザーによって「解釈」が全く異なるタイプの作品と言えるかもしれない。
以下に書き連ねる筆者の感想は「あくまで個人的なもの」であり、それが正解ではないという点に留意してもらいたい。無論開発者は本作が「様々な論争」を巻き起こすことを期待しているはずなので、遠慮なく書かせていただく。
悪魔との邂逅場面については、真剣に宗教に従事している人間にとっては辛い描写になるかもしれないが、人類の歴史を研究していると、「悪意のない完全なる善」を貫いていくことがいかに険しい道程であるかが分かるはず。
ある一定の宗教的教義に従うにしても、大なり小なり人間は常に「罪」を重ねているもので、それはつまり宗教規範にも問題が含まれていることを示唆する。『(インディカ) INDIKA』は「綺麗事への疑問」も多分に含まれる作品だ。
「戦争と宗教」は実は昔から密接な関係にあり、世界的な戦争の多くは宗教に端を発している。こういった部分を赤裸々に描き出すことで、本作はプレイヤーへ向けてある種の「問題提起」を行っているようにも感じられるのだ。
聖職者による犯罪行為はスキャンダラスであり、また最高のタブーでもあるが、残念ながら現実で世界的に起こってきたことでもあり、これを見ても「完全な人間はいない」ということがよく分かる。悪魔は常に人間と表裏一体だ。
個人的に人間は生まれたての瞬間こそが「罪のない善人」であり、成長するにしたがって植え込まれていく倫理規範や道徳心、親や近しい人々の考え方に影響を受けながら「悪魔的な側面」を持ち始めるようになると思っている。
育った環境が人間に大きな影響を及ぼしていくことは、数々の凶悪犯の出自を追っていくと共通している事項でもあり、故に多くの人間は「指針」や「導き」に対して過剰に外へ求める傾向がある。人間は非常に脆い存在だ。
『(インディカ) INDIKA』はゲーム業界へ挑戦しているだけではなく、人々が疑問に思っていても口にできない「残酷な真理」についても言及しているという点で価値があり、今後どのような効果を発生させていくかが楽しみ。
このゲームをプレイしたからと言って、日常生活で数々のタブーや忌避を破ってみたいと思う人は少ないだろうが、少なくとも「深い洞察」を得られることは間違いない。認めたくはないが戦争は今も続き、福音は訪れていない。
修道女である主人公のインディカを操作しながら、人間の迷いと悪魔の世界を垣間見ていくおすすめの新作インディー系アクションアドベンチャーゲームタイトル『インディカ (INDIKA)』は、現在Steamストアで好評配信中。
あえてゲーム業界や宗教のタブーへ挑戦する姿勢が多くのプレイヤーの反響を呼んでいる話題沸騰間違いなしの新作PCゲームだ。興味が湧いた人は今すぐストアへアクセスして、詳細なゲーム情報をチェックしよう。
【おすすめポイント】今すぐプレイ!
インディカ (INDIKA)スペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows 10(64bit) | Windows 10(64bit) |
CPU | Intel Core i5-4460 | Intel Core i7-8700K |
メモリー | 8GB | 16GB |
グラフィックカード | NVIDIA GeForce GTX 760 | NVIDIA GeForce GTX 1070 |
VRAM | 2GB | 8GB |
HDD空き容量 | 50GB | 50GB |
DirectX | DirectX 11 | DirectX 12 |
備考 |
©11 BIT STUDIOS S.A.. ALL RIGHTS RESERVED.
インディカ (INDIKA)の評価・レビュー・評判(0件)
このゲームの投稿レビューはまだありません。