『Incursion Red River』は、2024/4/11からSteamストアで「早期アクセス版」が配信されているGames Of Tomorrow GmbHのミリタリー系アクションFPS。
政治不安定に陥った内戦状態のベトナムを舞台に、ソロもしくは最大4名のCO-OPでオンラインPvEを進めていく世界観、リアルなゲームグラフィックと「タルコフ」風のプレイ要素が大きな特徴。
ミリタリー系アクションFPSが好きな人、開発途上のゲームタイトルにフィードバックを送りながら、作品の発展と開発に貢献したい人、『Escape from Tarkov』風のゲームを求める人におすすめの新作。
- タルコフ風システムでPvE
- 最大4名のCO-OPに対応
- リアルなグラフィック
ベトナムが舞台の新作FPS
現在PCゲームのポータルサイト「Steam」ストアで早期アクセス版が配信中の『Incursion Red River』は、政情が不安定になっているベトナムを舞台に戦いを繰り広げていくおすすめの新作FPSタイトル。
プレイヤーは民間軍事組織(PMC)のメンバーとして戦場へ赴き、ハイリスク・ハイリターンなPvEへと身を投じることになる。人気アクションFPS『Escape from Tarkov』風のシステムが特徴のPCゲーム作品だ。
ゲームを開発・運営しているのは、Games Of Tomorrow GmbH。早期アクセスの期間は約2年ほどを予定しており、公式Discordサーバーなどでフィードバックを募りながら作品を完成へ導く予定だ。
「早期アクセス」というのは、完成された状態ではないものの、開発途上のゲームを広くユーザーにプレイしてもらい、幅広い意見とフィードバックを募る段階とその期間を指すゲーム用語の1つ。
この早期アクセス期間中にフィードバックを踏まえたアップデートで作品内容が大きく変化するゲームも少なくなく、また開発者の環境下では再現できなかったバグの発見なども行われることがある。
つまり正式版ではない状態で暫定的にリリースされているゲームになるため、早期アクセス版のゲームで遊ぼうと考えているユーザーは上記の概念を前提として購入を検討していくことが大切。
不完全な状態、または顕著なバグや不安定なプレイ時の挙動などが発生する可能性が十分にあるので、これらを正確に開発者へリポートできる人であればなお望ましい。製品版とは異なる点に注意しよう。
本サイトで「早期アクセス版」のゲーム作品を紹介している場合、記事執筆時の状態とその後のアップデートによって内容に大きな隔たりが生じてくる可能性もあるので、その点にも留意してほしい。
前置きが非常に長くなってしまったが、毎年Steamストアには新規のユーザーが入り込んでいるため、早期アクセス版の概念だけはどうしても理解してほしかったので記述した。平にご容赦願いたい。
『Incursion Red River』の世界観
ベトナムはソ連の支援で特に武器輸出を通じて再建と繁栄を遂げる。しかし1990年のソ連崩壊により、脆弱な状況に陥った。西側の経済浸透と文化変革により、ベトナムの地政学的な状況が変わり始めていく。
2013年までに中国のベトナムへの関心が高まり、その結果中国が支援するベトナム共産主義統一党が結成。米国と中国の間の秘密裏の紛争がベトナムの社会崩壊に繋がっていく。
国際介入は2015年に始まったが、その後PMCや民兵組織が関与する紛争にまで悪化し、政府の忠誠よりも利益と日和見主義によって動かされ、かつて繁栄していた国が現在は不法と戦争に巻き込まれている。
ゲームの特徴
ゲームはソロプレイ以外に、最大4名のオンラインCO-OPをサポート。オンラインでの「PvE」が主体となる作品で、プレイヤー同士が争う「PvP」コンテンツに関しては一切実装されていない。
プレイヤーはゲーム内に登場する3つの異なるPMC(民間軍事組織)と契約を交わす「傭兵」キャラクターを操作して、タスクの完了と生還を目指しながらベトナムの戦場へと向かうことになる。
武器と装備品のロードアウトを整えつつ、ハイリスク・ハイリターンな戦いへと向かっていく世界観は『Escape from Tarkov』風だが、オンラインPvPコンテンツだけが存在しない点が大きな違いだ。
ベトナムの熱帯地方を再現する本作のゲームグラフィックはリアリティー満点。一人称視点で大きく画面に映り込む各種武器類の描き込みも素晴らしく、臨場感満点にプレイを進められるはずだ。
ベトナムを舞台とするミリタリー系FPSと聞くと、どうしても昔の「ベトナム戦争」をイメージしがちだが、本作は架空の歴史を辿った現代のベトナムが舞台で、武器もそれぞれ近代的になっている。
作品に登場する武器類はカスタマイズ可能。バレル、ハンドガード、フォアグリップ、ストック、照準器、マガジンに分かれる各種のパーツをアップグレードしながら、熾烈な戦い(ミッション)を進めていこう。
武器によって「異なる弾道」が設定されている本作では、アタッチメントでその弾道を調整する事もできるようになっているため、頼れる武器を自分の手で生み出していくプレイ要素にも大いにハマることだろう。
ブロックで分割されたインベントリ画面で各種の武器と専用のマガジンを管理しながら、状況に応じて異なる武器で戦いに挑んでいくプレイ要素もあり、武器マネジメント要素も大いに捗ること請け合い。
ゲームにはプレイヤーの「隠れ家」も登場し、併設する射撃場で新たな武器をテストしたり、フレンドユーザーを招待したりといった過ごし方もできる。新たな契約を締結しながら活動していく大切な拠点だ。
協力プレイ時にはお互いの行動と振る舞いがタスク完了の成否を分けるポイントになっていくため、腕利きの精鋭傭兵の地位を目指すこともどんどん面白くなっていくはず。長時間遊べるおすすめの新作だぞ。
日本語環境は非搭載
Steamでの販売価格は1,900円で、現在は「リリース記念セール価格」となる20%OFFの1,520円で購入できる。正式版では価格が上昇する旨がアナウンスされているので、今のうちに購入してしまうのも手だ。
インターフェースは英語一択となり、残念ながら日本語インターフェース及び字幕・音声は非搭載となっている。プレイを円滑に進めていくためには、一般的な英語読解力が必要になってくるので注意しておこう。
解除できるSteam実績は現段階で1つも存在せず、この点は少々淋しいところだが、何より本作は開発途上のゲーム作品なので、今後のアップデートで実績が搭載される可能性は残されている。
またValveの携帯ゲーム機「Steam Deck」との互換性についてもストア上に一切記述が存在しないが、これも今後の要望もしくは開発進捗に応じて対応されていく可能性があるので、楽しみに待とう。
ちなみに汎用コントローラーでの操作は公式にサポートされていないため、プレイする場合にはキーボードとマウスを用いることになる。普段コントローラーでゲームを遊ぶことが多い人は要注意だ。
システム要件
最新のゲームグラフィックが展開していくアクションFPS作品のため、本作のシステム要件はやや高め。推奨要件で提示されているグラフィックボードはRTX 2080もしくはRX 5700 XTクラスのパーツだ。
CPUの推奨モデルはi5-9600KもしくはRyzen5 3600クラスのプロセッサーかそれ以上のパーツ。インストールサイズは現段階で35GB程度だが、アップデートによってこれ以上に肥大化する可能性がある。
開発者は上記の構成によって「どの解像度で何fpsを担保できるのか」をストアに記載していないため、断言することはできないが、フルHDよりも高精細なPCモニターを使う場合にはグラフィックボードに注意。
一般的にWQHDや4K解像度などのPCモニターを使ってPCゲームをプレイする場合には、グラフィックボードへの負担も相応に高まっていくことになるため、パーツの構成には余裕を持っておくと安心だ。
またゲームをプレイしながら同時に動画での配信を行いたいと考えているストリーマーの人は、画像を的確に処理できるだけのPC構成を構築しておくと良いだろう。ギリギリの構成では不安が残ることになる。
政情不安定なベトナムで仕事を引き受ける「傭兵」としてハイリスク・ハイリターンな戦いへ挑む新作FPS『Incursion Red River』は、現在Steamストアで「早期アクセス版」として好評配信中。
記事執筆時点で70件のユーザー評価を獲得しており、内容は「非常に好評」と順調な滑り出しを見せている。興味が湧いた人は今すぐストアへアクセスして、詳細なゲーム情報をチェックしよう。
【おすすめポイント】ベトナムで戦いが始まる!
ゲームプレイの流れ
プレイヤーの隠れ家からゲームがスタート。この場所には射撃場と武器保管庫があり、ノートPCから各種のミッションを受諾できるようになっている。武器の挙動を最初に体験できる点はグッドだ。
ミッション(仕事)をプレイヤーに提供するのは「UICS」「VLF」「IGC」に分かれる3種類の民間軍事組織。企業によってタスクの内容が変化するので、最適な仕事をじっくりと選択していこう。
ミッションは地図とテキストと共に表示される。英語力がない場合、このテキスト部分に何が書かれているのか分からずに決定・行動することになってしまうため、最低限の読解力は持っておくと安心だ。
ちなみにどの民間軍事組織のミッションを達成したのかで「評判」のゲージが上がっていく面白システムもある。数多くのミッションを達成することで、PMCからの信頼度も上がるという仕組みだ。
画面上で提示されたミッションを受諾し、現地へと派遣されると、最初にロビー画面が登場。ここでフレンドを招待することが可能で、参加形式も設定できる。無論ソロでプレイを続行することも可能だぞ。
キャラクターの移動アクションは、現在主流になっているミリタリー系アクションFPSへ準拠。覗き込み射撃やダッシュ移動なども行えるため、非常に快適に行動できる。アクション性抜群な新作ゲームだ。
オープンワールドマップ内では、クレートなどから様々なアイテムを獲得できる。周囲の危険に気をつけながら行動を続け、時にこれらのアイテムを確保しながらタスク全体の達成と完了を目指していこう。
携行できるタブレットでマップや目標物を随時確認できるシステムもあり、プレイ中には没入感が深まる。本作は余計なオーバーレイを用いていないデザインなので、視認性とリアリティーも高まるはずだ。
組織によって異なる内容のミッションタスクを完了すると、「抽出ポイント」へと向かいながら脱出の時を待つ。この一連の流れは『Escape from Tarkov』のそれとほぼ同じなので、理解しやすいはずだ。
【おすすめポイント】タスク達成を目指そう!
正式版への展望
約2年後の正式版配信を目指して開発が進められている『Incursion Red River』は、完全版でさらなるミッションの追加とコンテンツの実装を行っていくことをSteamストア上で名言している。
プレイヤーが関心を持っているのは装備品カスタマイズの充実とNPCの挙動改善のはずなので、このあたりについてもしっかりとアップデートを行っていって欲しいところ。今後が楽しみな新作FPSだ。
総評:タルコフ風から抜け出せるか
PvPとPvEという点で『Escape from Tarkov』とは差別化を図っていくものと思われるが、現段階では「本家ありき」で誕生した作品のため、オリジナル要素の実装という点にも注目が集まっていくはず。
一度大ヒットタイトルが登場すると、それに追随するメーカーやデベロッパーが次々と出てくるのは世の常とも言えるが、そんな中で生き残っていくためにはさらなる「仕掛け」が必要になることは明白。
現在レッドオーシャンのアクションFPSジャンルで一定以上のプレイヤーを確保しながら維持していくためには、「このゲームにしかない」というウリが必要になるので、開発サイドにはその部分をぜひ発展させてほしい。
政情不安定に陥った架空のベトナムで「腕利きの傭兵」としてハイリスク・ハイリターンなミッションへと挑むFPS『Incursion Red River』は、現在Steamストアで「早期アクセス版」として好評配信中。
今後のアップデートとゲームシステムの改善次第では、世界的な人気ゲームになる可能性を秘めた新作だ。興味が湧いた人は今すぐストアへアクセスして詳細なゲーム情報をチェックしよう。
【おすすめポイント】正式版に期待の新作!
Incursion Red Riverスペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows 10(64bit) | Windows 10(64bit) |
CPU | Intel Core i5-6600K | Intel Core i7-8700K |
メモリー | 8GB | 16GB |
グラフィックカード | NVIDIA GeForce GTX 960 | NVIDIA GeForce GTX 1080 |
VRAM | 2GB | 8GB |
HDD空き容量 | 20GB | 50GB |
DirectX | DirectX 11 | DirectX 12 |
備考 |
(C) Games Of Tomorrow GmbH.
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