『Common'hood』は、2022/11/10からSteamで正式配信されているPlethora Projectの購入型PCゲームで、廃工場を舞台に若者たちが「再生」を目指していく建築シミュレーションゲームタイトル。
サンドボックス要素のクラフトで多彩なパーツを組み合わせながら新たな居住空間を生み出していく建築シム要素、貧しい移住者たちを助けながら発展を遂げていくストーリー性、自給自足の世界と自動化を目指していく発展要素が大きな魅力で、やり込み要素満点の建築シミュレーションに触れたい人におすすめ。
廃工場を再生していく新作SLG
現在PCゲームのポータルサイト「Steam」で正式配信されている『Common'hood』は、廃墟と化した工場に住み着いた主人公が、様々なクラフト要素で建設を進め、仲間の移住者と共に自給自足ができる施設を生み出していく過程を描くおすすめの新作。サンドボックス要素満点の建設SLGタイトルだ。
病死した父親の入院費が払えなかったという理由で自宅を差し押さえられた主人公の女の子が、「ホームレス生活」を余儀なくされるところからプレイがスタート。彼女は両親が生前に勤めていた工場の跡地を発見し、そこで暮らしているNPCと交流しながら、自給自足できる拠点を生み出していくことになる。
▲自分の家を追い出される衝撃的なシーンからプレイがスタートする新作ゲーム作品だ。
サンドボックスとサバイバル要素が融合している本作では、プレイヤーが主人公の視点で廃工場に様々なオブジェクトを設置し、持続可能な住居にまで発展させていく様子を体験できる。探索を進めて工場の歴史などを明らかにするストーリー要素もあり、没入感満点にプレイできる点が大きなポイントだ。
快適な住処にするために膨大なクラフト要素にアクセスしていくプレイ要素が面白く、『マインクラフト』に代表されるサンドボックスゲームをプレイすることが好きな人にはハマるタイトルと言える。自分が作成したデザインを他プレイヤーに紹介できるデータベースシステムもあるため、長く遊べるぞ。
無料のデモ版も同時配信中
Steamでの販売価格は2570円で、現在はリリース記念価格となる10%引きの2313円で販売中(2022/11/17までの期間限定価格)。なお、ストアでは無料でゲームの「さわり」を体験できるデモバージョンも同時配信中なので、購入を決めかねる場合には、こちらの体験版をプレイして感触を確かめよう。
インターフェースは標準で日本語をサポートしており、参入の敷居は低い。汎用コントローラーでの操作はサポート外で、プレイする際にはキーボードとマウスを利用することになるが、素早い入力が必要ない作品なので、幅広い年代のプレイヤーが楽に遊べる土壌も整っている。インストールサイズも少ないぞ。
▲最終的にはより多くの移住者を受け入れながら持続可能な発展を目指していくことになる。
なお、現時点でゲームはストア上でソロプレイ専用ゲームとして表記されているが、一応メニュー画面には「マルチプレイ」モードの表記もある。だがこのマルチプレイモードではストーリー要素に触れられないため(クリエイティブモード扱い)、ユーザーからの不満が多く、改善のために表記を伏せた可能性がある。
解除できるSteam実績は合計で43種類用意され、実績ハンターを自負する人にもおすすめ。詳細については後述するが、ゲームデザインを行ったのは建築設計技師の肩書を持つ人物で、社会性のあるメッセージも込められているタイトルのため、プレイを通じて学ぶことも多いはず。奥深い世界観を持つ新作だぞ。
廃工場を舞台に若者たちが「再生」を目指していく建築シミュレーションゲーム『Common'hood』は、現在Steamで正式配信中。人間がより良い暮らしを獲得していく段階を楽しめる必見のタイトルだ。興味が湧いた人は今すぐストアにアクセスして、詳細なゲーム情報をチェックしよう。
【おすすめポイント】廃工場のビフォーアフターが始まる!
ゲームシステム
『Common'hood』の基本ゲームシステムは、臨場感抜群のファーストパーソンビューで廃工場内部を探索しながら、様々なアイテムを集めてクラフトにチャレンジしていくサンドボックスゲーム要素に集約される。飢えと乾きのステータス値も存在するサバイバルゲーム的な側面も持つ新作タイトルだぞ。
法的な問題はさておき、主人公はかつて両親が働いていた廃工場を新たな住処にすることを決定し、そこで経済的自立と自給自足を目指すことになる。別画面でチュートリアルセクションや操作方法を確認できるようになっているので、まずは廃工場内部をゆっくりと歩き回りながらプレイに慣れていこう。
廃工場はプレイヤーだけの居住空間ではなく、プレイ中には様々な出自を持つNPCたちと触れ合いながら遊べるようになっている。積極的にNPCへ話しかけることでミッションが増えたり、新たな発見が起こったりすることがあるので、彼らと共同で「コミュニティー」を生み出しながらクラフトに挑もう。
▲長年放棄されていた廃工場を再生していく過程が最高に面白い新作SLGタイトルだ。
NPCと会話を進めると、自分が「路上生活者」であることに気付かされるが、本作はそんな重いテーマを持ちながらも、単純化されたキャラクター造形で明るさを生み出しており、廃工場の再生と経済的自立、そして自給自足への「希望」が湧いてくる。よく出来た映画の中で活動しているような新作だ。
ストーリーモードをプレイしている場合、最初にこの場所を住処にしているNPCとの会話が展開しつつ、その流れでゲームの基本操作やアクションの仕組みについて学ぶことになる。無秩序に様々なオブジェクトを乱立させていくタイプのサンドボックスゲームではなく、順を追っていける点がポイントだ。
サンドボックス+サバイバル要素が光る新作
実際のクラフト要素に関してはグリッド上に配置する仕組みで、機械や装飾品などのアイテムは全て回転させて配置場所を決められる。また、ゲームに登場するキャラクターは「食料貯蔵庫」にある食品を消費していくので、「飢え」の状態に陥らない用に在庫管理していくことも必要になってくるぞ。
本作でクラフトするものは「設計図」を利用して生み出していく。探索などによって入手できる設計図は、バックパック内のタブにまとめられ、これをワールドに持ってきて「置く」ことで作成までの段階的な手順を知ることができる仕組み。独自のクラフト要素がユニークな新作シミュレーションゲームだ。
▲研究ツリーを進化していくことでさらにハイテクな装置を生み出せるようになっていく。
1人の主人公が何でも生み出せるサンドボックスゲームとは異なり、NPCとの連携と協力要素で様々な事象が起こっていく点が面白く、コミュニティーを発展させることが結果的に豊かな生活を生み出す。共同体として一緒に生きていく過程を味わえる必見のタイトルで、奥深いプレイ要素を味わえること請け合いだ。
なお、ゲーム内の時間で午後9時を過ぎると、キャラクターは「眠気」を感じ、疲労が蓄積される。これを解消するためには「テント」や「シェルター」で睡眠を取る事が必要で、食事や水分の補給だけではないサバイバル要素も展開。リアリティーのあるサンドボックスゲームタイトルと言えるだろう。
【おすすめポイント】やり込み要素満点のSLG!
システム要件
『Common'hood』のシステム要件は低め。ストアの推奨要件で提示されているグラフィックボードは「GTX 660」もしくは「Radeon HD 7870」となるので、現行のローエンドなゲーミングPCでも十分にプレイできる。PCへの負担が少ない「簡素化された3Dモデル」で要求スペックを下げている新作だ。
CPUの推奨スペックも「i-5」クラス、OSもWindows 7から対応しており、メインメモリも8GBあればOK。幅広いPC構成に対応する点が素晴らしいタイトルで、多くの人が気軽に遊べる作品と言えるだろう。軽さも際立つ必見のインディータイトルで、サクサクと動かせるぞ。
▲ゲーム世界もそれほど広くないため、PC環境への負荷は最小限に抑えられている。
インストールサイズは5GBと非常に軽く、普段ストレージが逼迫している人でも安心してダウンロードできる。なお、ゲーム内でコミュニティーメンバーのユーザーが作成したデザインをダウンロードして取り込む場合には、それだけインストール容量も増えるため、この点にだけは注意しておこう。
【おすすめポイント】要求スペックが低い必見の新作!
教育的な側面も持つ新作タイトル
本作を開発したインディーゲームスタジオの「Plethora Project」は2011年に発足した組織で、デジタルプラットフォームを通じた知識の増強と普及に力を入れている。隠蔽主義が多い建設業界のプロセスを可視化しながら、新自由主義や代替経済モデルを提唱する活動も行っている知性派の集団だ。
作品をプロデュースしたホセ・サンチェス氏は建築設計技師の肩書も持っているゲームデザイナーで、専門家ではない人々が建設と生態学について学ぶことに貢献している人物でもある。本作のストーリー要素を見ていくと、このデベロッパーとサンチェス氏が「人々に何を訴えたいのか」が分かってくるはずだ。
▲未来世界のユートピアについて考えさせられる新作シミュレーションゲームタイトルだ。
ゲームに登場する「ホームレス」の人々が、現在問題となっている戦争や異常気象、経済の悪化で家を持てなくなった「世界の弱者」を体現していると考えると、持続可能な環境を自分たちの手で取り戻そうとするコミュニティーの形成がいかに意義深いものであるかも理解できる。「未来への警鐘」の意味もある新作だ。
廃工場を舞台に若者たちが「再生」を目指していく建築シミュレーションゲーム『Common'hood』は、現在Steamで好評配信中。ゲームを通じて世界を取り巻く問題にも意識を飛ばせる必見のタイトルだ。興味が湧いた人は今すぐストアにアクセスして、詳細なゲーム情報をチェックしよう。
【おすすめポイント】深いテーマを持つSLG!
Common'hoodスペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows10(64bit) | Windows10(64bit) |
CPU | Intel Core i5-2500K | Intel Core i7-8700K |
メモリー | 8GB RAM | 16GB RAM |
グラフィックカード | NVIDIA GeForce GTX 660 | NVIDIA GeForce GTX 1070 |
VRAM | 2GB | 8GB |
HDD空き容量 | 20GB | 20GB |
DirectX | DirectX 11 | DirectX 11 |
備考 |
(C) Plethora Project.
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