『Reborn』は、2022/10/28からSteamで正式配信されているReborn Inc.の無料PCゲームで、仮想現実世界で自分を投影した3Dキャラクターを操作しながら遊べるシミュレーションタイトル。
用意されたアセットと小道具を用いながら自分だけの3DCG世界を生み出せるシステム、多人数のプレイヤーが参加できるメタバースなど、様々な可能性を提案するプラットフォームとしての存在感が魅力で、VR世界をさらに楽しみたい人、コンテンツクリエイターの人におすすめの新作。
VR世界の可能性を広げる新作
現在PCゲームのポータルサイト「Steam」で正式配信中の『Reborn』は、仮想現実世界で自分のアバターを動かせるおすすめの新作。ゲーム側が用意した背景やアセットを利用することで様々な可能性が生まれる作品で、多様なコンテンツを創生しながら遊べるプラットフォームと言えるタイトルだ。
作品自体にはゲーム性がなく、プレイヤーは自分の動作をアバターにトラッキングしながら、多彩なシチュエーションで動作そのものを楽しめるようになっている。開発者が想定しているのは、VTuberのライブ開催及び参加や、メタバースとしての利用方法、3DCGムービーコンテンツの作成などだ。
▲自分をボディートラッキングしたアバターで動き回れるシミュレーションゲームタイトル。
本作はまだ誕生したばかりのタイトルであるため、受け手側に具体的な利用案がないと作品の良さを活かせないという欠点がある。本来であれば「早期アクセス版」として様々なユーザーの反応を見ながら開発を進めるべき作品と言えるが、開発者側は正式配信に踏み切ってユーザーに作品を提供している。
多くのユーザーが集えるMMO型の作品としての側面もあるが、まだアルファ版に近いタイトルのため、不具合やバグなどが発生する可能性は高い。現段階で判断を下すことは難しいが、今後のコミュニティー形成と開発者の努力次第では、存在感を増していくタイトルへと成長できるだろう。
中国のインディーゲームデベロッパーが送るタイトル
ゲームを開発しているのは、中国のインディーゲームデベロッパーReborn Inc.。本作が初のSteam掲載作品となる期待の新人で、現在はエンドコンテンツの拡張とコミュニティーの創生を目指して作品を開発している。ユーザーからの意見に関しては公式Discordサーバーで受け付けているぞ。
プレイは完全無料。現時点では課金要素が存在しない作品なので、VRヘッドセットを持っているユーザーであれば気軽にダウンロードできる。ただしプレイを進める前にメールアドレスでのアカウント作成を要求されるため、何かあっても影響のないメールアドレスを準備してから作品をDLしよう。
▲ゲームには様々なアセットや3DCGの風景が用意されている。使い方は自由だ。
インターフェースは英語と中国語、そして日本語の3種類で、外国語が苦手な人でも遊べる作品と言える。現段階では所々に翻訳されていない「中国語」が出てくるため、ゲームシステムの完全に理解しながら遊ぶためには、中国語の文章を理解できるだけの読解力も必須となる。翻訳の完成にも期待だ。
対応しているVRヘッドセットは「HTC Vive」と「Oculus Rift」の2種類で、「Valve Index」と「Windows Mixed Reality」は記載が無い。説明文を読む限りは「Windows Mixed Reality」でも動作しそうだが、対象のVRヘッドセット以外でプレイする際には自己責任でトライしよう。
仮想現実世界で自分を投影した3Dアバターキャラクターを操作しながら、様々なモーションで遊べるSLG『Reborn』は、現在Steamで無料配信中。コンテンツクリエイターの人も要注目の新作タイトルだ。興味が湧いた人は今すぐストアにアクセスして、詳細なゲーム情報をチェックしよう。
【おすすめポイント】VR世界を広げる新作!
ゲームシステム
『Reborn』の立ち位置は、コンテンツクリエイター向けのツール。これ単体で様々なゲームができるというわけではなく、あくまで小道具やアセットが用意されているという状態なので、触れるユーザーによってプレイ体験は大きく変わってくる。3DCGやVR世界で「何かを作りたい人」に向いている新作だ。
ストアの説明文では「バーチャルミュージシャン」「コンテンツクリエイター」「ワールドクラフター」という名称が列挙されているが、例えば本作に内蔵されている3DCGキャラに自分を投影してミュージックビデオを作成したり、プログラミングしてゲーム世界を生み出したりといった利用方法が考えられる。
現時点では本作のコンテンツを利用することで発生する「著作権」や「使用料金」などに関して不透明なため、収益化を目指すコンテンツを作成したい場合には「下調べ」が必要だが、全てをゼロベースで構築するよりも手間が省けるので、割り切って作品制作に活用していくのもアリだろう。
▲作品に内蔵されているアセットやキャラを利用してコンテンツを作成できるタイトルだ。
文章で機能を並べていくと案外簡単に見えるが、実際に内容のある3DCGコンテンツやゲームを製作するためには専門知識と3DCGツールの利用も必須となるので、一般ユーザーにとっては敷居が高いタイトルと言える。反対に3DCGの世界に対して造詣が深い人や、セミプロの段階にある人にはおすすめだ。
作品はフルボディートラッキングに対応しているので、自分自身の動きをキャラクターに反映することが可能。この仕組はメタバース世界でも活用できるため、前述の通りみんなで集まって集会を開いたり、著名なVTuberのライブに集まってファンとして盛り上がるなどの利用方法も期待できる。使い道は多いぞ。
ライブコンテンツとして利用する場合には「数十万人」をホスト可能なネットワークを利用できるとあるが、現在この人数で動かしたケースが存在しないため、本当に成立するかは不透明。インディーゲームタイトルがリリースしている作品なので、将来的にもここまでの参加人数が発生するかは微妙だ。
有名3DCGツールとの互換性を確保
なお、ゲームは無料の3DCGツール「Blender」「Unity」との互換性を持っていおり、これらのツールで制作した小道具やゲーム作品をインポートできる機能も保有している。3DCG制作ができる状態にある人は、本作を活用して作品発表の場にすることも選択肢として生まれてくるだろう。
▲個人的にVR世界でビデオを撮影して保存するような使い方もできる。色々と試してみよう。
VR世界の可能性を拡張するためのツールとして登場した作品である点は素晴らしいが、ユーザーを本気で惹きつけたい場合には具体的な使用例を開示した方が懸命と思われる。説明文だけでは漠然としており、デモ映像以外にこの機能を活用したエンドコンテンツを誰も見たことがないので、判断は難しい。
Steamに寄せられているレビューでも、大半のユーザーが本作の全機能を把握できておらず、情報開示が不足している感は否めない。想定されるコンテンツを作成していくために必要な「マニュアル」を整備する必要がある新作で、できれば公式サイトも立ち上げて作品の普及に努めてもらいたいところだ。
上記のような理由により、作品としての評価は未知数。ワールドワイドに展開していくための計画も必要な新作で、さらに圧倒的に不足しているアセットの種類も充実させていくことが望まれる。どれだけのクリエイターが本作の機能を利用して作品を発表するか、という点に作品の未来がかかっているだろう。
【おすすめポイント】可能性を秘めた新作タイトル!
システム要件
『Reborn』のシステム要件はやや低め。ストアには最低動作環境の記載しかないが、それによるとグラフィックボードは「GTX 970」もしくは「Radeon R9 290」クラスのパーツとなるため、現行のローエンドなゲーミングPCでも動作するはず。VR環境を最大限に活用したい場合にはミドルスペック帯が必須だ。
CPUは「I-5 4590」もしくは「FX-8350」で、プロセッサーの面でも敷居が低い。ただしこれはユーザーがどのように作品を動かしていくかで変化する部分でもあるので、快適に利用したい場合には高性能なPC環境を持っている方が安心だろう。OSはWindows 10もしくは11が必須になるぞ。
▲PCへの要求スペックは、この作品で何を生み出すかによって流動的に変わっていく。
インストールサイズは1GB。作品本体は非常に軽量で、これを使って何か作品を生み出した場合には、そのコンテンツ内容によってサイズが増加していく。完成した作品ではなく、あくまでコンテンツを生み出すための「ツール」である、という点を認識しておくと、今後作品を弄る際に安心できるだろう。
【おすすめポイント】幅広いユーザーが触れる新作!
コミュニティーの発展が望まれるタイトル
コンテンツクリエイターやVTuberに向けたツールとして登場した『Reborn』は、これからのコミュニティー発展が命運を分ける事になりそうな新作。本作の存在を大きくアピールしてくれるインフルエンサーの目に留まれば、ある時点から「化ける」可能性もあるので、今後の動向にも注目だ。
その一方で具体的な利用例が提示されていなかったり、開発途上にあることを匂わせる発言を出したりするなど、完成度の面で少々不安がよぎる点もあり、大切な作品製作に利用できるのか二の足を踏むユーザーも少なくないはず。今後は本作を活用した「成功例」を出して信頼を得ることも大切になるはずだ。
▲全てはこれから。本作をベースにどのような作品が生まれていくかに注目が集まっている。
仮想現実世界で自分を投影した3Dキャラクターを操作しながら遊べるMMO型SLG『Reborn』は、現在Steamで無料配信中。非常に野心的な試みを持つ要注目のタイトルとなっている。興味が湧いた人は今すぐストアにアクセスして、詳細なゲーム情報をチェックしよう。
【おすすめポイント】今後に期待のSLGタイトル!
Rebornスペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows10(64bit) | Windows10(64bit) |
CPU | Intel Core i5-4460 | Intel Core i7-8700K |
メモリー | 8GB | 16GB |
グラフィックカード | NVIDIA GeForce GTX 960 | NVIDIA GeForce GTX 1070 |
VRAM | 2GB | 8GB |
HDD空き容量 | 50GB | 50GB |
DirectX | DirectX 11 | DirectX 12 |
備考 |
(C) Reborn Inc.
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