おじさんが遺してくれたのは、孤島のお屋敷だった【Farmland】執事と協力して島を開拓する箱庭シミュレーション。栽培、収穫、そして売買。かつてのにぎわいを再び。

おじさんが遺してくれたもの。日常を抜け出し、非日常の島へ。

ゲーマーがゲームを求める理由は数えきれないほどあるが、そのなかには非日常を求める気持ちがひとつあるのではないだろうか？普段の生活では絶対に味わえない刺激、経験。ゲーマーはそれらを楽しむためにゲームを遊ぶのかもしれない。

本作「Farmland」はそんなゲーマーの気持ちに応えてくれる箱庭タイプのシミュレーションゲーム。配信元は多くの箱庭ゲームをmixiゲーム、Yahooモバゲーといった有名プラットフォームで提供しているwizQだ。

ゲーム開始時点では寂れたお屋敷と小さな畑しかないちっぽけな島、Farmland。プレイヤーは都会の喧騒に嫌気がさしてこの島のやってきた主人公となり、島の住人たちの力を借りながら島を栄えさせていくことになる。

四方を海に囲まれたのどかな島で自分の思うがままに大自然での生活を楽しめるぞ。主人公のように忙しない毎日にうんざりしている人は、このゲームでぜひ癒されてほしい。

ここでは主人公が夢をつかむきっかけになった瞬間、ゲームの導入部を紹介しておこう。

「雨、車、単調な生活…つまらない日から抜け出したい」

日本ではないどこかの国。平凡な生活に飽き飽きしていた主人公は、雨が降りしきる街を眺めながらそんな気持ちに支配されていた。刺激的な毎日を送れるチャンス…それをひたすら待つ日々。

この物語は、そんな主人公のもとに1枚の手紙が届くところから始まる。

「あなたのおじさんが大きな農場を持っているが、借金のせいで破産してしまった」

主人公の叔父はとある島の地主であり、かつては島をおおいに栄えさせた大人物だったという。しかしかつての栄光も虚しく、いまは破産の影響で小さなサトウキビ畑とだれも見向きもしないみすぼらしいお屋敷が残っているだけだ。

手紙の続きにはこう書かれていた。かろうじて残ったすべてをきみに譲る。これは遺贈…すなわち叔父の遺言である、と。

 「彼はいつか昔に持っていた壮大さを取り戻すよう望んでいるよ！」

「つまらない生活から離れて、自分の運命を切り拓いていけるようになることは、誰も断れないでしょう？」

つまらない日常から抜け出すチャンスをつかんだ主人公は、迷いなく叔父の遺言を承諾。叔父が遺したちっぽけなお屋敷と畑がある島Farmlandへと旅立った。

そこには手紙の送り主と思しき人物、叔父の執事だったアルフレッドと本当にボロボロなお屋敷、そして広大な自然があるばかり。

非日常を求めた主人公は、このどん底の島にかつての輝きをとり戻せるだろうか？Farmlandがたどる運命やいかに！？

以上がFarmlandの始まりだ。叔父の意志を叶えるべく島をひたすら大きくしていくのもよし。発展はそこそこに、自然あふれる島でのんびりスローライフを楽しむもよし。主人公がどんな島ライフを送るかはプレイヤー次第だ。自分なりの楽しみ方でFarmlandでの非日常を満喫しよう！

クリック＆ドラッグで楽チン島づくり。レベルを上げて世界を広げよう！

本作の流れはおおむね通常の箱庭ゲームと同じものだ。フィールド上に好きな設備を設置し、そこから発生した収入を利用してまた新しい設備を立てる。この繰り返しで少しずつ島を豊かにしていくのがFarmlandの基本となる。島を豪華にしたくても、いきなり空港やレジャー施設を建てることはできない。ゼロからコツコツ島を育てていく作業に喜びを感じるゲーマーにこそ向いているといえるだろう。

操作はすべてマウスで完結する親切仕様だ。たとえば畑に作物を植えたい場合なら、まず空いている畑をクリックして選択する。すると植えられる作物が表示されるので、好きなものを畑の上にドラッグすれば種まきが完了する、といった具合だ。

1マスごとにいちいちクリックしたりアイテムを選ぶ手間がなく、感覚的に操作をこなせるので非常に快適。さすがはブラウザシミュレーションゲームを数多く提供するwizQといったところだろう。

たわわに実った作物をドラッグで一気に収穫すると気分スッキリ！シミュレーションでありながら爽快感も楽しめるぜいたくなゲームだ！

本作では島の開発度に比例してプレイヤーレベルが上がっていく。レベルが上がると新しい施設や商品が解放されるぞ。小麦を小麦粉にする製粉所、物を売り買いするマーケット、船を停泊させるための港…これらの施設を建てるには資材も必要になるが、それもレベルアップの報酬で手に入ることが多い。ゲーム序盤ではとにかくレベルを上げて報酬をゲットし、施設を増やしていくといいだろう。

クリック＆ドラッグで自分の島がみるみる豪華になっていく様は快感のひと言だ！

レベルが上がるたびに世界そのものが広がっていく。ドンドン島を発展させて、みんながアッとおどろく自分だけのアイランドを築きあげよう！

島での生活を彩る住人たち。彼らとの交流を大切に！

本作では島の住人も数多く登場する。穏やかな島に住んでいるからか、みんなのんびりした気のいい人たちばかりだ。彼らとの交流も島での生活、そして発展には欠かせない要素になってくるぞ。

実際にどんなキャラクターが登場するか、ほんの一部を見てみよう。

アルフレッド

主人公の叔父に仕えていた執事。いまはかつての主人の意志にしたがい、主人公を全力でサポートしてくれる。島にやってきたばかりで右も左もわからない主人公の頼れるパートナーなので、困ったことがあったら彼に相談するのがいいだろう。

お屋敷のベランダでのんびりしているのが好きなのか、普段は自前のチェアーでくつろいでいる。

ルーカス

近隣に住んでいる気のいい老人。主人公が来たことで活気を取り戻した島を訪れ、さまざまな買い物をしてくれる。主人公をたずねる時は一風変わった足漕ぎボートでやってくるのが特徴。砂糖を欲しがることが多いので、彼がよく訪れるゲーム序盤は畑でサトウキビをしっかり育てておくといいだろう。

とくにルーカスのような住民は大事にしたい。彼らは島の特産物を買ってくれる貴重なお客様だ。砂糖や小麦粉といった商品と交換で、新しい施設を造るのに欠かせない通貨やレベルアップに必要な経験値を渡してくれるぞ。ゲームを進めてお客さんを増やし、島を丸ごと変えてしまうような巨大ビジネスに挑戦しよう。

島を復興させるにはどうしても資金が必要になってくる。栽培や建築だけでなく、商売にも力を入れたいところだ。そのためにもお客様、ひいては人とのつながりを大事にしよう！

広大な島を自分の思うがままに開拓できる本作。何もない島をいちから自分色に染めあげていく楽しさは何物にも代えがたい。逆に島の開発はそこそこに、日常を忘れて大自然に癒される遊び方も悪くない。主人公が叔父から受け継いだ島をどう扱うかはプレイヤーに委ねられている。

都会ではけっして体験できない大自然での生活、そして開拓を満喫できる「Farmland」。箱庭タイプのシミュレーションゲームに興味があるユーザーは、ぜひこの農場に飛びこんでみてほしい。