2015/10/6からSTEAMで正式配信されているParadox Interactiveの購入型PCゲーム。受刑者のための「刑務所」を建設しながら運営していく刑務所経営シミュレーション。
受刑者の健康や脱獄の可能性を考慮した多角的な監獄経営シミュレーション要素、一筋縄ではいかない囚人たちを上手く服役させるための戦略的な運営手腕を発揮できる点が魅力で、新鮮なシミュレーションゲームを求めている人、囚人と刑務所というシチュエーションに惹かれる人、戦略的に楽しめる作品を求める人におすすめ。
刑務所を経営しよう!
現在PCゲームのポータルサイト「STEAM」で好評配信中の『Prison Architect』は、タイトルが示すように刑務所の設計と運営を楽しむことができるおすすめPCゲーム。収容する受刑者の行動が予測不可能なプレイ体験を生み出すこともあるやり応え満点の刑務所経営シミュレーションゲームとなっているぞ。
2012年9月に早期アクセス版としてスタートした本作は、配信開始から3日間だけで10万ドルの売上を達成。その後もユーザー数は上昇を続け、2015年には100万人という大台を記録する。ユーザーレビューの93%が本作を好意的に評価しており、その人気は今や不動のものになったと言えるだろう。
▲トップダウン型の2D画面で展開するゲームプレイ。刑務所内にある施設のレイアウトは自由に変更できる。
「刑務所」という一般人にはあまり縁のない場所が舞台という設定の妙、そして他の建設型経営シミュレーションゲームでは得られないプレイ体験の数々が本作の醍醐味で、単純に施設を拡張して利益を得るという従来の経営シムを根底から覆す新しい魅力に溢れている。異質なSLGを求める人におすすめだ。
なお本作は『Dungeon Keeper』『Dwarf Fortress』『Theme Hospital』などのPCゲーム作品にインスパイアされて開発されたという経緯を持っているので、これらのゲームを楽しめた人にもおすすめ。時間とリソース管理との戦いを制覇し、囚人たちを上手く管理できる立派な刑務所を作り上げてみよう。
STEAMでの販売価格は3090円と標準的な価格。なおベースとなる本体とダウンロードコンテンツ、サウンドトラックとデジタルアートブックがセットになった豪華版『Prison Architect - Total Lockdown』も同時販売中。どちらも日本語インターフェースに対応しているので誰でも気軽にプレイできるぞ。
【おすすめポイント】 刑務所を運営する面白PCゲーム!
経営手腕を発揮しよう!
本作ではプレイヤーに一定の予算が与えられ、それを各種施設の建設に充てながら刑務所の運営を目指していく。経済概念と時間経過概念があるため、キビキビとした経営手腕を発揮しながらトラブルを未然に防ぐ刑務所運営を行っていくプレイが求められる。中身はかなり真面目な経営シミュレーションゲームだぞ。
プレイ開始前には設定画面が登場し、受刑者の性別や雇用する「刑務所長」の種類を選べる。複数存在する刑務所長たちはそれぞれアビリティに違いがあり、それがゲームプレイにも影響を及ぼすようになっているので、自分の運営スタイルに近い刑務所長を選ぶと良いだろう。リプレイ性に優れた設定画面が頼もしいPCゲームだ。
▲設定画面ではプレイに関する細かな条件も選択可能。腕前に応じて適宜選んでいくと良いだろう。
実際のプレイ画面では更地の状態のフィールドに「設計図」を描き、そこに資金を投入して刑務所施設を建造する流れとなる。部屋割りなどはメートル単位で区切れるようになっており、緻密な設計で施設を建造できる点がポイントだ。一見地味に思える作業だが、受刑者を受け入れると待ったなしで運営が始まるので慎重に進めよう。
▲どのようなレイアウトが望ましいか。自分なりの正解を考えながら試行錯誤を繰り返すプレイが面白い。
受刑者たちはあくまでも「人間」であり、まっとうな処遇で管理しなければならない。食堂や厨房を作り、料理人を雇って彼らの空腹を満たす必要もあり、清潔さを保つための「シャワールーム」も必要だ。人間が快適に生活できる空間を思い描いきながら設計図を引いていくと、全てがスムーズに進められるようになるだろう。
リアルタイム建国ストラテジー作品に似たシステムで進行する『Prison Architect』は、着実に各種施設を建造しながら充実した建造物を育てていくプレイが好きな人におすすめ。リソース管理の手腕が大いに問われるゲームプレイはやり応え満点で、つい時間が経つのを忘れて夢中になれるぞ。
【おすすめポイント】 存分に遊べる刑務所経営シム!
受刑者の怒りが爆発!
一般的な町づくりシミュレーションゲームと『Prison Architect』を大きく分ける違いが「受刑者たちの暴動」イベント。刑務所の施設づくりに不備があった場合などに受刑者たちが蜂起して暴動に発展することがあり、このイベントが経営者であるプレイヤーを大いに悩ませる。順風満帆に進めない点が本作の特徴なのだ。
受刑者たちはそれぞれ異なる経歴とパーソナリティーを持っており、全員が素直に順応してくれるわけではない。密かに脱獄を企む者や、騒動を巻き起こそうと考えている者も確実に存在するので、普段から囚人の行動を厳しく監視する姿勢が重要だ。暴動には外的要因が関わる場合もあるので、一筋縄ではいかないぞ。
▲囚人たちが聴いているラジオのDJが暴動を煽動する発言を行うこともある。何が引き金になるか分からない。
受刑者が増えるほど刑務所内でのタスクは増え、時間経過によって問題が山積みになってくる。いい加減な経営を続けているとやがて運営が破綻して悲惨な末路を辿ることになるため、施設の特性や効果を把握し、円滑に運営を進める「マルチタスク」能力が必須だ。歯応えのあるSLGを求める人には断然おすすめだぞ。
【おすすめポイント】 刑務所固有の暴力問題と向き合おう!
大きく広がるゲーム世界
刑務所運営が軌道に乗ると収入も潤い、さらに巨大な刑務所を作り出すことも可能。数千人以上の受刑者を受け入れるモンスター刑務所を作り出すこともでき、プレイの可能性は無限に広がる。何十時間を費やしても決してゴールが見えない奥深さが魅力で、プレイヤーの数だけ遊び方も変わってくるおすすめ作品だ。
受刑者を仕事に従事させて収入を得る「作業室」や「面会室」など、刑務所ならではの施設が多数登場し、これらを上手く使いこなしていくことで刑務所の運営もスムーズに進行していく。ただし受刑者の人数が増えていくに従ってプレイヤーへの負担も増していくので、収容人数を増やすことはある意味チャレンジだ。
▲独房が連なる壮観な眺め。どのレイアウトが正解なのかは実際にプレイして判断していく以外に方法がない。
囚人による怒りの暴動やトンネルを掘った脱獄計画、そして死刑囚への死刑執行場面など、刑務所らしい「暗部」もきちんと描かれている点が本作の特徴。刑務所という特殊な環境下に置かれた人間たちの心理状態もプレイに影響を与えるため、ポップな見た目とは裏腹に重たい感情が渦巻く場面にも多数遭遇していくことになる。
▲囚人たちの犯罪歴やデータが全て違うという芸の細かさが凄い。1人1人が個性的な受刑者で構成されているのだ。
ゲームの進め方について定められた方法が存在しないため、一方通行でエンディングを迎える無難なゲームが好きな人はかなりストレスを感じるかもしれない。本作を存分に楽しめるのは、数々の試行錯誤を厭わず、何回でもやり直しながら「自分なりの理想形」を追い求めることができるプレイヤーだ。
刑務所という特殊な施設を舞台に本格的な経営シミュレーションを楽しめる『Prison Architect』はSTEAMで好評配信中。多くの受刑者たちを受け入れ、問題児たちに対処しながら健全な刑務所の運営にチャレンジしたい人は、今すぐ本作をダウンロードしてやり込み要素満点の刑務所経営に挑戦しよう!
【おすすめポイント】 唯一無二の刑務所経営SLG!
Prison Architectスペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows 7/8/10 (64bit) | Windows 10 (64bit) |
CPU | Intel Core2 Duo 2.4GHz / AMD 3GHz | Intel Core i5-6600 / AMD Ryzen 3 1200 |
メモリー | 6 GB RAM | 8 GB RAM |
グラフィックカード | NVIDIA 8600 / Radeon equivalent (2009 era) | NVIDIA GeForce GTX 1060 / AMD Radeon RX 480 |
VRAM | 512 MB | 2 GB |
HDD空き容量 | 400 MB | 400 MB |
DirectX | Version 11 | Version 11 |
備考 | インターネット接続必須 |
(C) Paradox Interactive
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