『ロスト・キャッスル(Lost Castle)』は、Hunter Studioが開発し、Another Indieより2016/9/1からSteamでリリースされた、ランダムに全てが配置される横スクロールアクションゲームだ。
悪い魔術師が起こした出来心によって世界がダメになっていくのは、海外の絵本でよく見かけるような王道設定で、非常に入り込みやすい。グラフィックもかなり馴染みやすい可愛いものになっている。これだけ可愛ければ凶暴なはずの悪魔たちにも恐れずに立ち向かっていけるだろう。
しかし、そんな優しげな見た目に騙されてはいけない。ザコキャラでもかなり堅いし、たくさん出てくる。油断していたらすぐにやれてしまう、かなり難しい難易度になっている。慎重に進みながら少しずつキャラを育てていきたい人におすすめの高難易度ローグライクアクションゲームだ!
悪魔によって支配された王国を救うストーリー!
この世界には、貴族たちによって統治された「ハーウッド城」があった。平穏で平和な王国を奪うため、悪い魔術師は邪悪な力を使って魔方陣から悪魔を喚びだす。順調に勢力を伸ばしていたが、悪魔の力が巨大になるにつれ、次第に制御ができなくなり、悪い魔術師は悪魔を抑えられずにやられてしまう。
悪魔は一斉に暴れ出し、ハーウッド城に住んでいた貴族たちは次々に悪魔達に殺されていく。騎士団が異変を察した頃には、奴隷となった少数の人以外は殺されて尽くしていた。留まることを知らない悪魔の欲望は広がっていき、被害は城だけでは収まらなくなってしまう。王国は悪魔達によって絶望に瀕していた。そこにふらりとやってきたのが、プレイヤーの分身である主人公だ。
トレジャーハンターとしてお宝を手に入れるための迷宮へ挑むが、途中でゴブリンに捕えられ、牢屋に閉じ込められてしまう。物語はこのゴブリンタワーからの脱出することで紡がれていく。プレイヤーは無事にこの迷宮を抜け、邪悪な悪魔の力によって支配された「ハーウッド城」と王国に平和をもたらすことができるのだろうか。
敵の強さが常に一定ではないので、なにも考えずに先に進んでいるとすぐに敵に囲まれて、やられてしまうだろう。まさに悪魔が支配するゲームと言うのにふさわしい内容だ。少しずつ前に進みながら、あまり多くの敵を画面上に出さないなどの立ち回りも重要になる。自分とキャラクターを育てながら、財宝を集めて世界を救っていこう。
全てがランダムによって生まれていく世界!
本作はマップやモンスター、アイテムなど多くの要素がランダム生成される、所謂ローグライクな横スクロールアクションゲームになっている。難易度はかなり高めになっているので、一度も死なずクリアするというのは難しいだろう。「強くてニューゲーム」が基本になっており、死にながら、要素を引き継いで次回のプレイへと引き継がれていく流れだ。
主人公に人物像というモノはなく、キャラクターエディットもできない。毎回主人公がゲームを始めるたびに、性別、容姿、装備すべてランダムで入れ替わる面白い仕様だ。ダンジョンは全部で5つあり、こちらもすべてランダムに生成される。出現する敵やアイテムだけでなく、マップに配置されるタルやツボなどの障害物や罠も変更されるので、毎回、別の場所を冒険している気分になれるだろう。ダンジョンのバリエーションに豊富な種類があるのは、周回ゲームでは嬉しい。
冒険は出てくる敵のほとんどがゴブリンの「ゴブリンタワー」から始まり、徐々にキャラを育てながら、先のダンジョンへと進んで行くことになる。本作にはコンテニューと言う要素はなく、体力がゼロになってしまった即ゲームオーバーだ。
代わりにゲームオーバーの画面で「ソウル」を明け渡して、キャラの強化ができるようになっている。敵を倒したり、長く生き残ることでもソウルは貯まっていく。高めな難易度を育成という要素で補っているのは見事だ。
手に入るアイテムもランダムになっており、本作にすでに登場するアイテムは80 種類以上に、回復薬であるポーションも50種類以上。何を装備するかで戦い方がまったく違ってくる武器に関しても150種類以上も登録されている。さらに防具も50種類以上とかなり多めだ。これらのアイテムが全てランダムで配置される。
ステージ、宝物、魔物、ボスが毎回ランダムに選ばれるので、幸運の女神に愛されるようであれば、冒険は非常に容易になるだろうし、不運に見舞われれば生き残るのさえも困難になるだろう。
次のスタートのための踏み台となるか、これが最後の冒険となるか、すべてはランダムに選ばれる。敵の行動パターンを把握するアクションゲーム本来の技術も必要となるので、やりこみ要素も大きい。シングルプレイ以外にもマルチプレイにも対応しており、ローカル、オンライン共に完備だ。友だちと一緒に遊ぶのも楽しいが、世界中のどこかのプレイヤーと共に戦うのも乙なモノだろう。自分のプレイスタイルに合った遊び方でキャラを育てていこう。
武器を厳選して戦いやすいものをみつけよう!
本作で主人公が使える武器は全部で7種類になっている。「片手武器」「両手武器」「二刀流」「槍」「マスケット銃」「弓」「魔法の杖」だ。どれでも扱いやすい武器を選べばいいが、ひとつだけ問題がある。それは持てる武器がひとつだけと言うコトだ。
新しく武器を入手すると古い武器をその場に置いて行ってしまう仕様のため、性能だけ見て武器を変更すると、使いやすい武器をロストする恐れがある。しかも、武器についているスキルが武器種でだいたいが固定になっているので、武器が変われば戦い方が大きく変わってしまう。
最初はあまり強い武器が使えないのでそれほど悩むことはない。だが、ボスを倒していくと、強力なアイテムがアンロックされていくシステムなので、だんだんと悩ましい武器がいくつも出てくるようになる。強い武器が出るのは嬉しいが、究極の選択をいつも求められるので、本当に悩んでしまう。
武器は使いやすい武器を早めに見つけて、それの純粋なバージョンアップだけを選んでいけば、後悔することは少なくなる。マルチプレイであれば、周りのプレイヤーとはバッティングしない武器種を選ぶのもひとつの手だろう。対応言語は多く、英語を含めた9言語が使える。もちろん、日本語にもしっかりと対応しているので、言語に関する問題は皆無だ。
横アクションなので気になるのが操作性だろう。本作はコントローラーも使用できるだけでなく、ボタンコンフィグまで自由に設定可能だ。かなり戦いやすくなるだろう。自分の成長に合わせて、画面のエフェクトが派手になり、戦っている気分がかなり楽しくなる。ミスしてしまうとすぐに死んでしまうところはあるが、ソウルを次の主人公に引き継げる要素があるので安心だ。
プレイヤースキルを伸ばさないと、ある一定以上のソウルを稼ぐのが難しくなる。ソウルの要求がだんだんと高くなるので、頭打ちになってしまう可能性が高い。上げる能力はある程度厳選しておいた方が無難だろう。
モンスター図鑑もあり、倒したモンスターだけでなく、ボスキャラも登録される。21種類以上のボスが存在するので、図鑑集めだけでもやりこみ要素としてふさわしい。同じシステムで何度でも周回できる面白いゲームを探している人におすすめのアクションゲームだ!
Lost Castleスペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows 7+ | Windows 7+ |
CPU | Intel Core 2 Duo 2.0 GHz | Intel Core i3 3.0 GHz |
メモリー | 2 GB RAM | 4 GB RAM |
グラフィックカード | DirectX 9.0c compatible | DirectX 9.0c compatible |
VRAM | 256 MB | 512 MB |
HDD空き容量 | 1 GB | 1 GB |
DirectX | DirectX 9.0c | DirectX 9.0c |
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