2018/11/28にSTEAMにてアーリーアクセス版が配信開始!Faust開発の購入型PCゲーム!ポストアポカリプスの世界で「生存すること」を目標にプレイを続けるストイックなトップダウン型シューティングRPG!
あえて視界を制限した独特な世界観、自分の行動で世界の動きが変わるゲームシステムが魅力で、黙示録的な世界観を持つゲーム作品が好きな人、ミステリアスなPCゲームに惹かれる人にオススメ!
ミステリアスな雰囲気満点の新作ゲーム!
フランスのインディー系ゲーム会社Faustがアーリーアクセス版としてSTEAM上に発表した『Snow Ash Land』を明確に説明するのは難しい。基本的にはトップダウン型のシューティングゲームのはずなのだが、その世界観は初見ユーザーを寄せ付けない「奥深さ」を持っている。
ゲームの舞台は「ポストアポカリプスの世界」で、フィールドマップはセミオープンワールドで再現されている。ただし明確なストーリー設定は一切語られず、ゲーム世界に降り立ったプレイヤーは何が敵なのか全く分からない状況の中で模索と探索を続けながらゲーム世界について知るしかない。
▲ゲームには気温変化の要素が存在。サバイバルゲームらしい「飢え」や「渇き」の管理も必要になるぞ。
ゲーム内で得られる僅かな情報を組み立て、頭の中で整理しながら自分が存在する世界を知る、というプレイこそが本作の真骨頂であり、開発元のFaustは全てのプレイヤーに「探求」してもらうことを望んでいる。ヨーロッパのインディー系ゲームらしい「ミステリアスな世界観」が実に秀逸だ。
「不確実な世界を生きる人間」としてプレイを続けながら生き抜く、ということに焦点を当てた場合、本作は究極のRPG作品へと早変わりする。一見すると不親切極まりないゲームシステムに慣れて根気よく探索を続けたプレイヤーだけが「世界の本当の姿」を発見することになるだろう。
ちなみに本作はキックスターターで出資を募って開発が実現した作品で、後援者や支持者は多い。決して独りよがりなゲームではなく、単純明快なゲーム作品とは対極の部分に惹かれた「ゲーム通」の人々の後押しで生まれた作品だ。今後はCS版の開発も視野に入れているそうなのでそちらにも期待しよう。
【オススメポイント】 全てが謎に包まれた新作ゲーム!
視界制限が想像力を掻き立てる!
前述の通り『Snow Ash Land』はトップダウン(見下ろし)型のゲームで、プレイヤーは俯瞰でマップを見ながらキャラクターを進めることになる。つまりプレイヤーは自分が操作するキャラクターを正面から見ることもなく、またキャラクターが目にする景色を一人称視点で眺めることもできない。
近年はグラフィック技術も進化を遂げ、個人でも3DベースのRPG作品を簡単に製作できる環境が整っている。そんな中あえて2Dのトップダウン型視点を採用した本作には強烈な「意図」を感じる。その意図とは「視界を制限」することによってユーザーの「想像力」を掻き立てるという手法だ。
▲アート要素が強いゲーム画面。単館上映されている難解な自主制作映画などが好きな人にはたまらない世界。
ゲーム開始直後に降り立つエリアを照らすのはプレイヤーキャラクターから発するライトの明かりと施設内部の僅かな光源のみ。圧倒的に「暗部」の割合が多く、自分がどこで何をしているのかもよく分からない。頼りになるのは話しかけてくるNPCの台詞程度だ。だがこの不自由な環境が良い。
ゲームを進めなければ世界観の全貌が見えないという本作の特性上、最初から多くの情報をプレイヤーに掲示することは逆効果。むしろ「最初は何も分からなくても良い」と言わんばかりのゲーム展開がユーザーの脳に強烈な刺激を与え、その場所を探索して先へ進もうという意欲を掻き立てる。これが本作の狙いだ。
猛烈に難しいパズルのピースが散りばめられたストイックな世界観、そして自分で答えを探し出す以外に方法がないという絶望感と微かな望み。プレイを開始して数十分後にはプレイヤーとキャラクターは完全に一体化し、先の見えない世界を彷徨うロールプレイを共に分かち合っていることだろう。
ユーザーを突き放したゲーム性と掴みきれない世界観が『Snow Ash Land』の魅力。世間で「難解」「ミステリアス」「激ムズ」と呼ばれるゲームにチャレンジしたい人にはうってつけの作品で、世に出回る予定調和的なゲーム作品に飽きている人には新鮮な刺激を与えてくれるはずだ。
【オススメポイント】 視界が効かない世界がプレイ意欲をそそる!
生きた環境を持つゲーム世界!
『Snow Ash Land』はプレイヤーが生き抜く「サバイバル環境」の構築に力を入れており、建物の外を探索するプレイヤーには容赦ない環境汚染の洗礼が待ち受けている。生きようとする意思に対して牙を剝く危険な世界の中で、自分の生存能力がどこまで高いか確かめることができるぞ。
日照時間が異様に短く設定されている本作の世界は夜の時間が長い。そして夜になると発生する嵐には数分でプレイヤーを死に至らしめる力がある。『Fallout』シリーズや『Metro』シリーズを好んでプレイするポストアポカリプス好きなユーザーにはぴったりの作品で、常に緊張するゲーム展開を楽しめるはずだ。
さらに敵キャラクターはプレイヤーの行動パターンを学習し、適応しながら出現を繰り返すようになる。多くの行動力学を持つ本作の世界はまるで「生きているゲーム世界」であり、プレイヤーが積極的にゲームに介入するほどゲーム世界に変化が生まれ、それがプレイヤーに「壁」となって立ち塞がることになる。
ゲーム内に登場する800種類のオブジェクトには「風化」の概念もあるため、次第に朽ちていく世界を彷徨うロールプレイを存分に味わえる点もポイント。自分を取り巻く環境が動的に変化していく『Snow Ash Land』は、いまだかつてない衝撃のプレイ体験を提供してくれるぞ。
【オススメポイント】 プレイする毎に変化する世界が面白い!
世界を変えるのはプレイヤー次第!
『Snow Ash Land』には動的サンドボックス要素が含まれ、同じサーバー上にある世界に降り立ったユーザーの行動がゲーム内の「経済価値」をも変えていく。人助けをする行動や商品の取引はゲームシステムに変化を与え、徐々に世界が動いて変わっていく様子を実感できるようになっているのだ。
プレイヤー同士で無益な殺し合いをする殺伐とした人生に身を投じることもできれば、クラフト機能を利用して建造物を建設し、そこでフレンドユーザーと協力しながら生き延びることも可能。「サバイバルを続ける」という大前提以外はプレイヤーの自由意志を尊重する本作では、どのように生きるのも自由だ。
現時点ではアーリーアクセス版であり、全ての要素には不確定な部分も多い。それでも世界中のユーザーが本作に魅力を感じている要因は、その不確実な世界が現実世界に近いからに他ならない。誰がどのように行動を起こしても世界に影響を与えることができるため、本当のゴールは誰にも分からないのだ。
トップダウン型の視点も壮大な実験場を眺めている雰囲気を加速させ、ゲームに自分が試されている感覚すら覚える。サバイバルゲームでお約束の「潰し合い」や「殺し合い」に終始して終末世界を生きるのか、それとも全ての人と結束して新世界を構築するのか。この世界を変えるのはユーザー自身だ。
【オススメポイント】 予測不可能な展開が面白い新作ゲーム!
Snow Ash Landスペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows10(64bit) | Windows10(64bit) |
CPU | Intel Core i5-4460 | Intel Core i7-8700K |
メモリー | 8GB | 16GB |
グラフィックカード | NVIDIA GeForce GTX 760 | NVIDIA GeForce GTX 1070 |
VRAM | 2GB | 8GB |
HDD空き容量 | 50GB | 50GB |
DirectX | DirectX 11 | DirectX 12 |
備考 | インターネット接続が必要SSD推奨 |
© 2018 Kevin Dell'ova
Snow Ash Landの評価・レビュー・評判(0件)
このゲームの投稿レビューはまだありません。