『Legend of Edda Brasil』は、2022/12/26からSteamで「早期アクセス版」が配信されているIndigoWareの無料PCゲームで、ギリシャ神話をモチーフとした世界で冒険を楽しめるMMORPGタイトル。
デフォルメされた可愛い3Dグラフィックのキャラを操作しながら他プレイヤーたちと一緒にファンタジー世界の滞在を楽しめる世界観とゲームシステム、バトルスタイルを組み立てられるスキル習得が大きな魅力で、かつて配信されていた『レジェンド オブ エッダ』と同じMMORPGで遊んでみたい人におすすめの新作。
サービス休止タイトルを復活させる新作
現在PCゲームのポータルサイト「Steam」で正式配信中の『Legend of Edda Brasil』は、日本でも『レジェンド オブ エッダ』の名前で配信されていたMMORPGのグローバル版をブラジルの有志メンバーが再構築している新作。ブラジル国内での配信を目指してゲームシステムの調整を続けているタイトルだ。
本作の原作『Legend of Edda (レジェンド オブ エッダ)』は、韓国のデベロッパー「EYA SOFT」によって開発されたMMORPGで、ギリシャ神話にインスパイアされたファンタジー世界で可愛さ満点の3Dアバターを操作しながら冒険とバトルを楽しめるタイトルとして、2011年に日本でのサービスが開始された。
日本版『レジェンド オブ エッダ』はネクソンが配信していたが、約1年後の2012年にサービスを終了。その後2014年にグローバル版もサービスを終了しており、作品は過去のものとなっていた。そこに今回、有志メンバーが「ブラジル国内」向けに正式配信を目指してゲームを掘り返しているというのが本作のあらましだ。
▲可愛さ満点のキャラクターアバターを操作しながらファンタジー世界を冒険できる新作ゲーム。
「クラシックMMORPGにインスパイアされた」という表現をストア内の製品説明文章で用いている本作には、正式に版権を譲り受けた記述が存在せず、また公式サイトの商標登録を見ても関係のない企業の名前が用いられているため、「ファンメイド」の作品という認識で間違いない。非公認で進められているリブート作だ。
原作ではオリンポスとタイタンに別れた多人数のプレイヤーが「RvR」システムでオンラインPvP要素を体験できるバトルコンテンツが魅力となっていたが、本作ではその部分に触れておらず、今後の開発進捗でシステムを広げていく算段になっているようだ。なお、基本ゲームシステムについては概ね原作を踏襲している。
プレイ言語はポルトガル語一択
プレイ言語は「ポルトガル語」一択。グローバル版をブラジル国内向けに改造している作品のため、現状では各所に英語表記が残っているが、いずれはすべてがポルトガル語に置き換わる予定。つまり作品をプレイするためには、ポルトガル語に精通している必要があり、参入の敷居はかなり高いタイトルと言える。
プレイは無料。アイテム課金制については一切触れられておらず、ストア内の説明に関しても「今後も無料」というニュアンスで報告されているが、原作にあった課金システムに対して今後どのようなスタンスを取っていくかは不透明。現状は無料でダウンロードできるブラジルのMMORPG作品、という理解で良い。
したがって本作をプレイして楽しめる人は、ポルトガル語が堪能で、かつ海外サーバーのラグ発生に対してある程度寛容な人ということになるが、開発者はあくまで「ブラジル国内」でのサービスを念頭に開発を継続しているため、ある時点で作品にアクセスできなくなる可能性も大いにある。日本人にはメリットが無い新作だ。
▲Steamストアと公式サイトにある本作のプレイ画像は、何故かすべて解像度が低い。
本作の元ネタである『Legend of Edda』は、グローバルサービス終了後にも非公式に世界各国の有志メンバーによって「復活」を繰り返してきた経緯を持っているタイトルだが、そのすべてが「プライベートサーバー」での期間限定配信となっていたため、じっくりと腰を据えてプレイできたユーザーは少なかったはず。
そういった意味では今回の本作は長期的な配信を目指している点で価値があり、ブラジル国内に在住している原作ファンにとっては嬉しい復活と言えるかもしれない。まだ現時点で「早期アクセス版」扱いの未完成品ではあるが、どれだけの期間配信を続けられるのか、という点には大きな注目が集まることだろう。
今回のゲーム紹介記事はかなりマニアックな部類に入るが、業界の浮き沈みは激しく、本作の元ネタのように短命で終わるタイトルも多い。正式配信日からプレイを続けてきたファンにとって「サービス中止」は非常に痛いが、こうして有志メンバーが非公式に復活させることもある、という一例と考えていただければ幸いだ。
ギリシャ神話をモチーフとした世界で冒険を楽しめるMMORPG『Legend of Edda Brasil』は、現在Steamで「早期アクセス版」として配信中。何度も復活を試みる人々がいる必見のゲームタイトルのポルトガル語バージョンだ。興味が湧いた人は今すぐストアにアクセスして、詳細なゲーム情報をチェックしよう。
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ゲームシステム
『Legend of Edda Brasil』の根本的なゲームシステムは、原作であるMMORPGタイトル『Legend of Edda』に準拠。原作の登場時期を考慮すると高精細なグラフィックは望むべくもないが、3Dモデリングされた可愛いキャラクターアバターを操作しながら冒険とバトルに勤しめる点が特徴で、協力・対戦要素もある。
本作に実装されている初期クラスは「戦士」「魔術師」「ローグ」の3種類で、スタート直後のキャラクターメイキングシステムで自分好みのアバターを生み出せるようになっている。クラスはその後2段階に「転職」することが可能で、スキル取得によってバトルスタイルを変化させることもできるぞ。
異なる2つの陣営に所属してプレイヤー同士が競い合うというゲームの世界観・骨子についても継承されていくはずだが、前述の通り大規模なRvRコンテンツについては登場時期などが一切不明。ゲームがどれだけ人気度を獲得していくかにかかっている部分でもあるので、アップデート情報に期待していこう。
▲韓国のMMORPG作品ではおなじみの「2陣営による対立構図」が作品の大きな特徴だ。
対人戦やボスキャラクターに共闘で戦いを挑んでいく協力プレイ型コンテンツ、さらには日常世界を満喫できる釣りコンテンツや騎乗生物、ペットシステムなどはすべて組み込まれており、MMORPG作品らしい過ごし方でプレイを楽しめる点がポイント。何十時間でも浸れるゲームシステムを持つ新作タイトルだ。
その一方で、原作が何故短命で終わってしまったのかという「原因」については、本作の運営メンバーが解析していく姿勢が必要。MMORPGらしいコンテンツはすべて実装し、可愛い世界観もしっかり確立していたが、日本版は僅か1年弱、その数年後にグローバル版も終了しているので、気をつけるべき部分だろう。
本作の大義は「ブラジル国内向けにゲーム内容を調整して送り届けること」なので、早期アクセス期間を経て正式配信に至る際に、この「短命で終わった原因」を特定できないと同じスパイラルに入り込む危険性がある。継続して楽しめるシステムとバランス調整を行いながら、作品を完成させてほしいところだ。
もっとも有志メンバーはそういった部分は度外視して、「あのゲームをもう一回だけ遊びたい」という単純な欲求で動いている可能性もあるので、あまり多くを望むべきではないと思われるが、非公式ながらも過去の作品をわざわざ掘り返しているので、そういった部分にもメスを入れていってほしいのが心情だ。
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システム要件
原作が10年以上前に制作された作品のため、『Legend of Edda Brasil』のシステム要件は低め。Steamストアのシステム要件欄には当時のPCスペックが記載されているため、現行のパーツとはかなりの剥離があるが、基本的にローエンドなゲーミングPCがあれば問題なく起動できる作品と言える。
グラフィックボードの実装メモリは128MBで良く、これはほぼ全てのPCゲーマーがクリアできる数値だろう。またOSに関してもWindows XP以上なので、理由があってOSをアップグレードしていない人も安心してダウンロードできるはず。インストールサイズも5GBと非常に控えめだ。
▲グラフィックは現代の目で見ると甘いが、低スペPCでも問題なく動かせる軽さが魅力だ。
約4ヶ月後の正式配信を目指している『Legend of Edda Brasil』は、ブラジルに在住している原作ファンにとっては注目の新作。ポルトガル語への完全翻訳作業も同時展開中なので、正式版では自分の国向けに調整されたゲームシステムと言語で思う存分プレイを楽しめるはず。今後のアップデート情報に期待しよう。
現状ではマップ面積が限られたものになっているが、完成バージョンでは原作と同じスケールで冒険を繰り広げられることも予告されている。本作の記事はブラジル在住プレイヤー以外にとっては「ほぼ関係ない話題」ではあるが、インディーゲーム情報の一例として耳に挟んでおいてほしい。
ギリシャ神話をモチーフとした世界で冒険を楽しめるMMORPG『Legend of Edda Brasil』は、現在「早期アクセス版」としてSteamで配信中。かつての作品を蘇らせるために奮闘を重ねているプロジェクトだ。興味が湧いた人は今すぐストアにアクセスして、詳細なゲーム情報をチェックしよう。
【おすすめポイント】正式版に期待の新作!
Legend of Edda Brasilスペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows 7 SP1(32bit/64bit) | Windows 10(64bit) |
CPU | Intel Core i3-2100 | Intel Core i5-3570K |
メモリー | 2GB | 4GB |
グラフィックカード | NVIDIA GeForce 9500 GT / ATI Radeon HD 5450 | NVIDIA GeForce GTX 660 / ATI Radeon HD 7850 |
VRAM | 512MB | 2GB |
HDD空き容量 | 10GB | 20GB |
DirectX | DirectX 9.0c | DirectX 11 |
備考 |
(C) IndigoWare.
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