VILLAIN HEARTS(ヴィランハーツ)は、SEEC Inc.より2019/12/18からスマホ向けにリリースされた、ヒーローによって両親を殺されてしまった少女が悪の組織で活躍するダークファンタジーなノベルゲームだ。
人間とバリリアントの2つの種族が暮らす世界は、常に悪と正義によって対立が起こり、争いがずっと続いてきた。悪の組織のボスだった両親をヒーローに殺されて深い恨みを持つ少女「マギア」は、ヒーローに恨みを果たすべく、自分も悪の組織に入る。2人の幹部から1人を選び、配下になる選択を突きつけられ、マギアの運命は大きく変わっていく。
本格的にストーリーを楽しむノベルゲームになっており、膨大なシナリオと選択肢によって、物語がどんどん変化していく。ヒーローが主人公という王道ではなく、あえて悪の道を究めようとする世界観と設定が面白く、選択肢によるルート分岐も楽しめる。心に響く感動的なストーリーを楽しみたい人におすすめの新作スマホゲームだ!
両親を殺された恨みを晴らすためにヴィランとなった少女の物語
本作の舞台となるのは、「ヒーロー」と「ヴィラン(悪党)」が対立し、常に争いを繰り返している世界。そんな世界には大きく分けて、人間とバリリアントの2つの種族が存在する。バリリアントは外見と身体能力も人間とは違った異形種だ。異なった2つの種族がいる世界だからこそ、常に争いが絶えず、多くの命が日々が危険に晒されている。
主人公の「マギア(※名前変更可能)」は人間でもバリリアントでもない少女。ヒーローにヴィランだった両親を目の前で殺され、深い恨みを抱いていた。負けん気が強く、どんな逆境に遭遇してもはね除けられる強い心を持っている。一方では能力がないことをコンプレックスに思っており、よく意地を張って無茶をしてしまう。
負けん気と無茶な行動で周りから無鉄砲に受け取られていて、絶えず心配されている。復讐のためなら何でもするつもりでいるが、根っからの優しさを持っており、誰に対しても非情になりきれない。そんなおおよそ、ヴィランには向いていないようなマギアは、ヒーローへの復讐を果たすためにヴィラン側、犯罪組織の「ヴァーテックス」に足を踏み入れる。
「ヴァーテックス」は凶悪な構成員やそれらを取り仕切る幹部、そしてその頂点に立つボスによって成り立つ組織だ。マギアを歓迎しない凶悪な構成員から罵声を浴び、嫌な目を向けられながらボスによって命じられる。2人の幹部どちらかの直属の配下に加わるか選べと。
昔からずっと一緒で家族のように付き合ってきた幼馴染みの「オックス」、自分が持っている珍しいペンダントと同じモノをなぜか持っている乱暴者の「クリンチ」、どちらを選ぶかによって、物語は大きく変わる。マルチエンディング形式になっており、プレイヤーが誰を選び、何をするかによってマギアの運命も異なる方向へと進む。物語を進めていくと行動を共にするパートナーも現れるぞ。
ヒーローVSヴィランと言うある種、王道的なわかりやすい設定でありながら、主人公が悪の組織に入ってしまうのは珍しい。正義の味方と戦うダークヒーローファンタジーを堪能しながら楽しんでいこう!
ダークな世界観が見事に表現された圧倒的なシナリオ
本作は選択肢によって好感度が上昇や下降し、それによって結末が変わるという昔ながらのわかりやすいノベルアドベンチャーゲームになっている。なので、主なゲーム内容としては悪の組織に入ってしまった少女がどのような数奇な運命を辿っていくことがメインだ。特に選んだ幹部によりルートが大きく変わってしまうので、最低でも2度は楽しめる。
ストーリーを読むのはチケット制になっており、1日に決まった回数しかストーリーを読むことができない。金貨を使うコトでストーリーをフリー化することもできるので、気に入った話があるときは積極的にフリー化を進めていこう。
画面左下にドアを開くようなアイコンの「中断」があり、それを使うことで続きから読むことができる。忙しくなりそうだと思ったときは中断を使って、状況を保存しておくといい。
他には「不思議なハーブ」を育てるミニゲームもあり、ハーブを育ててキャラクターたちにプレゼントすると、彼らと仲良くなることができるなど、おまけ的なものも用意されている。個性溢れるキャラが登場する本作だけあって、親密になっていくと意外な一面が見られるようになっていく。特別な会話も発生するので、推しキャラがいるなら、ハーブを積極的に育てて、どんどん仲良くなっていこう!
魅力的なキャラクター豊富に揃っている
本作には主人公である「マギア」を筆頭に魅力的なキャラクターがたくさん登場して、ストーリーを盛り上げてくれる。主要人物をそれぞれ紹介しよう。
「マギア」
本作の主人公で、犯罪組織「ヴァーテックス」の先代ボスの娘。両親をヒーローに殺されたことで、自分も犯罪組織「ヴァーテックス」に所属することを決める。人間でもバリリアントでも不思議な生い立ちを持っており、ストーリーを進めていくうちに徐々に秘密が明らかになっていく。
「オックス」
犯罪組織「ヴァーテックス」幹部の一人でマギアとは家族同然の存在で幼馴染み。真面目で誠実、いたって好青年だが、ヴィランらしい冷血さも兼ね備え、若くして幹部まで上り詰められる実力の持ち主だ。過去の経験から大事な人への執着心は強く、愛情深い。そして、若さ故の精神的に未熟な部分が多く暴走してしまう場合もある。
「クリンチ」
こちらも犯罪組織「ヴァーテックス」幹部。単純な戦闘力で言えば、組織でもトップを争うほどだが、頭が悪く、破壊と殺戮にしか喜びを見出せない。気に入らないことがあればすぐに暴力に走り、うまく立ち回れないことが弱点。強さこそが全てと考えており、自分よりも弱い相手には興味すら抱かない。どこか子どものような憎めない無邪気な性格だ。
「グシオン」
犯罪組織「ヴァーテックス」のボスで、敵と見なしたモノには冷酷で残忍な顔を見せる。しかし、味方には非常に紳士的に振る舞う。圧倒的な魅力と恐怖で構成員からの信頼も厚い。両親を亡くした後のマギアの後見人でもあり、先代ボスの右腕だった。マギアに対してはやたらと過保護で心配性な一面も見せる。
「フロウ」
「ヴァーテックス」で受付を任されている。好き嫌いがハッキリとしており、言動もコロコロと変わる気分屋。美人だが自尊心があまりにも強く、高飛車な態度を見せる。面倒見がよかったり意外な一面もあり、男性からはモテるが女性からは嫌われてしまうタイプだ。グシオンの秘書も兼任しているが、オックスに恋をしているなど、悩み多き側面も持ち合わせている。
他にも「シュガー」「ドクター」「ガードマン」「キツネ」など、クセの強い登場人物が次々に登場して、新しい展開を引き出してくれる。何度読んでも読み飽きない見事なシナリオと世界観、ダークファンタジーにふさわしいミュージックなど見どころも多い。心に響くストーリーを楽しみたい人におすすめの新作スマホゲームだ!
©2019 SEEC inc.
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