『フォー・ザ・キング(For The King)』は、カナダのバンクーバーで活動するインディースタジオのIronOak Gamesが開発し、Curve Digitalより2018/4/20からSteamでリリースされた、ターンベースのコマンドバトルで行うローグライクゲームだ。
速いペースで戦闘が進み、プレイヤーは攻撃とスキルを使って敵と戦っていく。のんびりしているとカオスが集まってしまいすぐに倒されてしまう。キャラが死ぬことでも状況が悪化するなど、ターン数が非常にが重要となる。経験値稼ぎと時間の狭間で毎回苦労するのがかなり熱い。
3つの難易度から選び、初心者でも段階的に無理なくゲームに入り込める。キャラクターのメイキングやジョブを自由に選べるなど、育成要素もしっかりとしているので、本格RPGを楽しみたい人におすすめのゲームだ!
王が殺されて平和だった国がカオスへ変わっていく!
本作は平和な王国「ファーラル」が舞台になっている。名主「ブロナー」が暗殺者によって殺され、カオスの力が王国を覆い尽くす。モンスターと盗賊が各地で略奪を開始し、平和だったはずのファーラルは見るも無惨な姿へと変貌していく。
女王はカオスの力の根源を探しながら、王の仇をとれる英雄を募るために、市民に必死の嘆願を出した。プレイヤーはそんな女王の言葉を耳を貸した冒険者の1人になって、ファーラルに平和を取り戻す為の旅が幕を開ける。
まるでミニチュアのようなかわいいグラフィックのキャラがマス目を移動して、戦略シミュレーションのような画面にも見える。しかし、本作は紛れもないローグライクRPGだ。プレイヤーは最大3人でパーティを組み、探索を行うコトになる。
ダンジョンに移動したり、モンスターと戦ったり、イベントはたくさん揃っているが、毎回ランダムで配置される。やり直すたびに敵の位置、ダンジョンや城の配置が変わるだけでなく、手に入るアイテムも毎回違う。
何度やっても常に新鮮な気持ちで遊べるので、やりこみ要素もかなり高い。可愛いグラフィックでつい簡単なゲームを連想してしまいがちだが、戦略ゲームとしてしっかりとした難易度なので、心してかかろう。
何度もやり込める高い中毒性を秘めていながら、クリアまでの道のりが果てしなく遠い。何度も周回するコトによって、様々なコンテンツがアンロックされていくので、冒険が少しずつ楽になるだろう。キャラクターや建物が解放されれば、出来るコトが格段と増えていく。何度もやられながら、エンディングを目指そう。
かわいいらしいグラフィックにマッチしたミュージックも素晴らしく、世界観の構築にうまくマッチしている。未完成バージョンであるアーリーアクセス期間を乗り越えた作品だけローカライズもきちんと行っており、複雑なゲームシステムやストーリーがしっかりと日本語でわかりやすくなっている。
ゲームモードは本作のメインストーリーを楽しむ、キャンペーンモード以外にも、「ダンジョンクロール」も用意されている。こちらはダンジョン探索に特化したモードになっていて、ストーリーを省き、戦闘と探索を中心に楽しめる。他にもいくつかモードがあって、面白すぎて寝る時間がなくなってしまうゲームであることは間違いない。
アーリーアクセスからフルバージョンになっただけあって完成度はかなり高く、プレイヤーたちの評価も素晴らしい。今まで触れてこなかったゲームであればなおのこと、この機会に冒険をはじめてみよう。
手軽に戦闘が出来るターン制のバトル!
本作はゲームの難易度が3つ「Apprentice」「Joumeyman」「Master」から選べるようになっているが、初心者はなにも考えずに1番簡単な「Apprentice」で始めよう。最初から高難易度で始めてもどうにかなるRPGも珍しくはないが、本作は本当に難しい。初心者は難易度は低めにして、少しでも生存時間が延びるように立ち回っていこう。
ゲームはソロだけでなく、ローカル、オンラインともにマルチプレイが完備している。もちろん、協力プレイもだ。一緒に遊べる人がいなくてもオンライン上で探せるので、ゲームにある程度慣れてきたら、マルチプレイにも挑戦しよう。
バトルでは「Fight(攻撃)」「Ambush(待ち伏せ)」「Sneak(素通り)」「Retreat(退却)」から行動を決めて行う。Fightはスピード順に行動を行うため、敵からの先制攻撃を喰らってしまう場合もある。HPが少なければ、攻撃をする前にやられることもありえるので、HP管理は怠ってはいけない。
Ambushが成功すると先制攻撃を行えるので、敵の強さが不明なときは待ち伏せして、相手の出方をうかがうといいだろう。SneakやRetreatも状況によっては必要なコトも多い。油断しているとすぐに死んでしまうゲームなので、行動は慎重に行おう。
本作の最大の難しさとは、運の要素が極めて重要になっているところだ。移動できる距離もすごろくのようにランダムで決められ、バトルも運が多分に絡んでくる。しかし、ルーレットのようなモノはなく、純粋にキャラに素早さや装備に応じて、行動が決定しているだけだが、そこが逆に難しくなっている。
さらにターンごとに「Chaos Point」が増えていきカオスが世界に充満していく。ポイントが集まってしまうと強力なモンスターが出てくるようになり、世界の終末が着実に迫ってくる。サブクエストの失敗やキャラの死亡でも高まっていくので気をつけよう。
時間制限がかなり厳しいので、RPGでお約束の経験値稼ぎなどやってる場合じゃない。素早くゲームを進行させ、目的を完遂しよう。運の要素が強いため、下手をすればやりたいコトが何も出来ずに、ターンだけが過ぎていく。
本作では救済処置として「フォーカスポイント」が導入されている。この力を使えば、行動を100%で成功させるコトが可能だ。使用には制限があるが、困ったときに状況を挽回できるだけの凄まじい力があるので計画的に利用していこう。
キャラクターが強くなればゲームは有利になる!
本作ではプレイヤーが動かす3人すべてのキャラでメイキングも行え、ジョブを選ぶことができる。ジョブは4つあり、「Blacksmith」「Scolar」「Hunter」「Minstrel」になっている。各ゲームの終了時に得られる「Lore Point」を使って、スタート画面にある「Lore store」からジョブなどをアンロック可能だ。
ジョブが増えていけば、ゲームがより楽しくなっていく。役割を明確にしながらキャラを作っていくと、うまく立ち回れるだろう。街に立ち寄ると宿屋やショップなどもある。
宿屋はHPやFocusを回復させられるので頻繁に利用するだろう。
「Quest Board」もあり、サブクエストの受注ができる。討伐や宅配が主になっている。全てを回すのは難しいので、アイテム系の報酬がもらえるモノを最優先でやっていこう。これだけでかなりのアイテムが集まっていく。可愛いグラフィックでありながらランダム性の高いローグライク。しかし、見た目からは想像もつかないほど難易度が高くやりこみ要素も多い。ゲームを徹底的にやりこみたい人にオススメのゲームだ!
For The Kingスペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows 7/8/8.1/10(64bit) | Windows 7/8/8.1/10(64bit) |
CPU | Intel Core2 Duo E4300 または AMD Athlon X2 4450e | Intel Core i3-2100 または AMD A8-5600k |
メモリー | 4 GB RAM | 8 GB RAM |
グラフィックカード | Intel HD Graphics 4400 | Nvidia GTX 550 Ti または AMD Radeon HD 6850 |
VRAM | 512 MB | 1 GB |
HDD空き容量 | 3 GB | 3 GB |
DirectX | Version 11 | Version 11 |
備考 | インターネット接続環境が必要 |
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