「ASTA Online」悠久と幻想のアジアンファンタジーが体験できる壮大なアドベンチャー大作が今蘇る！韓国発のMMORPGが欧米向けになって再登場！

「ASTA ONLINE」は、韓国の独立系ゲーム開発会社「POLYGON GAMES（ポリゴンゲームズ）」が2008年頃から開発を手がけ、2013年に同じく韓国のハンゲーム社によって配信サービスが開始された基本無料のPC向けMMORPG「ASTA : The War of Tears and Winds」の欧米版である。

韓国国内での配信サービスは2015年をもって終了となったが、パブリッシャーの「MOVE ON USA Co.」が権利を引き継ぎ、2017年4月26日から大手ゲーム配信サイト「steam」で配信が開始されている。

武術全般に長け、義理人情を重んじる主人公が登場するというお決まりのスタイルで知られる中国大衆小説の1ジャンル「武侠」の世界をベースとして開発された「ASTA ONLINE」は、
ゲーム特有のファンタジー要素を随所に取り入れており、独自の「アジアンファンタジー」的世界観を確立している点が見どころだ。

ゲームでは悠久の大自然とファンタジックな世界観が融合した広大なフィールド、そして数々の冒険と様々な出会いがプレイヤーを待ち受けているオススメの新作MMORPGだ！

 

二つの勢力の争いに参加せよ！

プレイヤーは「ASTA ONLINE」をプレイする際、異なる二つの勢力のどちらかに属して「Realm vs Realm（RvR）」システムのバトルに参加できるようになっている。

同じ目的を持つ他のオンラインプレイヤーと組んで大規模な戦いを挑む集団戦闘のシーンは臨場感と迫力に満ち溢れているので、プレイ中は本作が持つ壮大な世界観を存分に味わうことができるだろう。

 

また、自分よりも遥かに大きなモンスターを他のオンラインプレイヤーと協力しながら討伐するという「レイド」イベントも発生するので、オンラインユーザー同士の連携はより深まることになる。

一人では勝つことができないボス級の強敵を集団の力を結集して倒すという快感は、オンラインMMORPGだからこそ味わうことができる醍醐味だ。

▼ゲーム内に登場するボス級の敵はとにかく巨大で、挑みがいがある強敵揃いだ！

「西洋の視点で見た未知の東洋」という世界観

本作の開発元である「POLYGON GAMES（ポリゴンゲームズ）」は「ASTA 」のビジョンについて「西洋の視点で見た未知の東洋の世界」というコンセプトを掲げている。

つまり現代のアジア圏にはいたるところに西洋文化が流入し、現代に生きるアジア人ゲーム開発者は自国の神話よりも「西洋のファンタジー」に慣れ親しんで育っているのだ。

これを逆手に取り、純粋なアジアンテイストのMMORPGではなく、西洋人がアジアを題材にした作品を作るような感覚で本作の製作は進められたのである。

 

この着想とコンセプトによってゲームデザイナーは「東洋（アジア）」という固定概念から解き放たれ、多くの幻想的で魅力的なプロダクションデザインが生み出されることになった。

洋画の世界で描かれる「東洋の世界観」を「アジア人」が描いて見せた逆転の発想こそが「ASTA ONLINE」なのだ。

 

「CryENGINE 3」が生み出すダイナミックな動き

本作にはゲームを描画する物理エンジンとして2009年10月にCrytek社が発表した「CryENGINE 3」を採用している。

ゲーム「State of Decay」や「Crysis」シリーズなど各国の人気ゲームが採用していたことでも知られる「Cry ENGINE 3」は、キャラクターの激しい動きを的確に再現し、ゲームを安定して描画するという点において非常に優れた物理エンジンだと言える。

 

数多くのキャラクターが一度に画面上に出現して派手なエフェクトを伴ったアクションを行う「ASTA ONLINE」では、この「CryENGINE 3」の採用が間違いなくプラスに働いており、登場キャラクターの躍動感ある動きを滑らかに表現することに成功しているのだ。

 

「涅槃に入る道」が意味するもの

本作のタイトルである「ASTA」は、「涅槃（ねはん）に入る道」という意味を持っていると「POLYGON GAMES（ポリゴンゲームズ）」は語る。

ゲームでは天界から流刑に処された「生命の神（アリタ）」と「死の神（黒）」という二人の神々の物語が描かれ、そして「命の地・我修（ASU）」と「死の土地・黄泉（ORA）」という二つの世界が主な舞台となる。

 

二人の神々は地上に存在する種族の中から「涅槃の戦士」を育て、その「涅槃の戦士」たちが「最後の秘密」が隠されている「神の門」を探し出すことになる、というのが本作のアウトラインだ。

「生と死」、「この世とあの世」という対極的な要素を上手く盛り込んで作り上げられている本作のシナリオは、誰でも瞬時に理解できる明快な設定を持っているシナリオや設定をこだわる人にもオススメだ！

▼光と闇、生と死。そして生命の再生こそが本作の重要なキーポイントだ！

個性際立つ種族と職種システム！

「ASTA ONLINE」には異なる外観と特性を持つ「種族（Race）」が登場する。
プレイヤーは最初のキャラクター選択画面で任意の種族を選んでプレイすることが可能だ。

種族は「性別（Gender）」を持っているが、中には1種類の性別しかない種族も存在する。
また、種族にはそれぞれ適した「職種（Class）」が存在し、セレクト画面で一つだけ選ぶことができるので、自分がプレイしやすい職種を選ぶと良いだろう。

「命の地・我修（ASU）」で選択可能なキャラクターと職種

▼人間族（Human）

人間族では「男性（Male）」か「女性（Female）」を選択することが可能で、

「戦士（Warrior）」　 「Rogue（悪党）」　 「Archer（射手）」
「Mage（魔法使い）」　 「Healer（治癒師）」

この中から好きな職種を選択することができる、平均的な能力を持っているオーソドックスで扱いやすい種族だ。

 

▼竜族（Draconian）

仁王のような風貌とツノが印象的な竜族はプリセットが男性のみとなっており、「戦士（Warrior）」の職種しか選べない。
竜族は大きな体格と驚異の身体能力を持っており、非常に好戦的な種族だ。

▼虎族（Tigerian）

虎族には男女両方のプリセットが存在するが、選べる職種は「Rogue（悪党）」と「Archer（射手）」のみとなっている。

獣と人間が混ざった強靭な身体を持つ種族で、非常に高い知性も併せ持っているので、彼らを相手に交渉事をするのは困難を極めるだろう。

 

「死の土地・黄泉（ORA）」で選択可能なキャラクターと職種

▼人間族（Human）

男女両方のプリセットが存在し、全ての職種を選べる点は「命の地・我修（ASU）」側の人間族と変わらないが、黄泉の世界に住んでいる関係上、デフォルト時の皮膚は落ち着いた暗い色になっているのが特徴だ。

 

▼鬼族（Doka）

赤い皮膚が印象的な鬼族のプリセットは男性のみで、「戦士（Warrior）」か「Rogue（悪党）」のどちらかの職種を選択可能だ。

良くも悪くも正直者で開放的な性格をしており、戦闘時には周囲を圧倒するような無類の強さを発揮する。

▼夜世（Yayo）

高度な知性と冷静な分析力を持つ「夜世」には男女両方のプリセットが存在し、「Mage（魔法使い）」か「Healer（治癒師）」の二種類から職種を選択可能。

幼年期より自制心を学んで育っているので常に物腰は穏やかで、どこか神秘的な佇まいを持っているのが特徴だ。

 

アップデートで追加された種族「羅刹（Rakshasa）」

2017年7月13日配信の大型アップデート「Version 2.0」によって、新規種族の「羅刹（Rakshasa）」が追加された。

韓国配信バージョンの「ASTA : The War of Tears and Winds」では2013年12月19日に同じくアップデートによって追加されていたのでご存知の方も多いと思うが、いわゆる「萌えキャラ」でありながら高い攻撃力を誇るという恐るべき種族で、専用の職種「狂戦士（Berserker）」を利用できるようになっている。

韓国版でも欧米版でも配信サービス開始直後に登場しなかったのは、ゲーム世界でのバランスを考慮してのことだろうが、可愛い外観とは裏腹に凶悪な攻撃力を持つチート的存在の「羅刹（Rakshasa）」は、欧米版でも多くのユーザーの心を掴む人気種族になるだろう。

▼可愛い外見に惑わされてはいけない。「羅刹（Rakshasa）」は非常に危険な種族だ

ちなみにこの「羅刹（Rakshasa）」が追加された大型アップデート「Version 2.0」では「新規バトルエリアマップ」と3つの「レイド専用ダンジョン」が追加され、キャラクターのレベルキャップが55まで解放されている。

各職種の個性豊かな特徴を一挙紹介しよう！

ここでは「ASTA ONLINE」に登場する職種（Class）をご紹介しよう。

▼「戦士（Warrior）」

様々な近接武器を使いこなす戦闘のエキスパートだが、移動速度と攻撃速度には難がある。
戦闘時には常に前面に立つ無骨な戦い方が適しており、スキルを上げるとパーティーを守る存在に成長していく。

 

▼「悪党（Rogue）」

複数を一度に相手にするよりもターゲット一体を攻撃する能力に優れており、「毒」や「罠」を使用した戦法を得意とする。
敵探知能力に優れているので、隠れて見えない敵も素早く察知することが可能だ。

 

▼「射手（Archer）」

弓のエキスパートである「射手」は遠距離から強力な攻撃を繰り出すことが可能で、スナイパー的役割が得意だ。

近接戦闘にはほとんど適していないが移動スピードは非常に早いので、戦闘時には敵と距離を保ちながら戦うように心がけよう。

 

▼「魔法使い（Mage）」

「魔法使い」は火や光などの自然の力を自在に操って広範囲に強力な攻撃を与えることができる。
「射手」と同様に近接戦闘には不向きなので、戦闘時には頭脳プレイが要求される。

 

▼「治癒師（Healer）」

「治癒師」は広範囲にいる味方キャラクターを癒すことができるので、パーティーやチームのバックアップ役には最適な存在だ。
ただし戦闘には全く向いていないので、最も上級者向けの職種だと言える。

 

▼「狂戦士（Berserker）」

アップデートで追加された種族「羅刹（Rakshasa）」専用の職種。圧倒的な近接攻撃能力を持っており、破壊的なダメージを与えることができる。
さらに召喚によってモンスターを呼び出し、戦闘に参加させることも可能だ。

 

ゲーム世界を深く楽しめる各種要素も充実！

「ASTA ONLINE」ではこれらの職種に加えて「特殊技能」という概念があり、ゲーム内で成長すると「武器」「重装」「大工」「仕立て」「宝石」「錬金術」などの技能を身につけることができる。

自分の武器や防具を鍛治によって強化し、ポーションを作成することも可能になるので、レベルを上げたら特殊技能を習得し、上手にキャラクターを成長させていこう。

さらに「副職種」として「賞金稼ぎ」「トレジャーハンター」「釣り師」が存在し、ミニクエスト的な楽しみ方もできるようになっているので、フィールド内で多種多様なプレイを楽しむことが可能だ。

▼MMORPGといえば釣り。本作でもたっぷりと釣りが楽しめるぞ

「ASTA ONLINE」のフィールドマップ内には「釣り」ができるポイントが40以上存在し、釣り上げた魚はクラフトの材料にすることもできる。

特に「錬金術」と釣り上げた魚は深い関わりを持っているので、未知なるアイテムのクラフトを行いたい場合には釣りにも積極的に力を入れるようにしよう。

▼釣りコンテストも開催されるので、大物をゲットして賞品を手に入れよう！

「トレジャーハンター」のアクティビティを行う場合は、特定のモンスターが落とす地図を手掛かりにレアな宝を探すことになる。

目的の場所にたどり着いたら文字通りつるはしを振り下ろして、その場所に眠るレアアイテムを手に入れるのだ。
「トレジャーハンター」はフィールドをくまなく探索することが好きなプレイヤーには堪らないシステムだと言えるだろう。

キャラクターは細かいカスタマイズが可能！

「ASTA ONLINE」のキャラクターエディット機能は非常に豊富なので、プレイヤーは時間をかけて自分好みのキャラクターを作り上げることができる。

身体部分には「ボディタイプ」と「ボディタイプ詳細」「コスチューム」という3つの基本項目があり、「ボディタイプ詳細」では「胸」「肩」「腕」「手」「ウェスト」「太もも」「足」の7項目をスライダーで調節できる。

 

「顔（Face）」の項目には最初から複数のプリセットが存在し、髪型を含めた頭部全体の基本ベースを最初に決めることができる。
この項目では「顔つき」「眉毛」「ひげ」「ヘアスタイル」「髪の色」「肌の色」の変更が可能だ。

▼元が韓国のゲームだけあって、整った髪型を持つアジアのイケメンのプリセットが多い印象だ

だがカスタマイズはこれだけではない。
顔にはさらにパーツごとに細かい調整機能「顔の詳細（Face Details）」が存在するのだ。

この項目では「顔のサイズ」「顔の広さ」「前頭部の影」「頬骨の影」「頬の大きさ」「顎の高さ」「顎の広さ」「ローアングルでの影の投影」「下顎の影」をスライダーで調節できるほか、「眉の高さ」や「眉の角度」なども変えることができる。

「目」に関しては実に14種類の設定項目があり、それとは別に「虹彩の色」も自由に変更が可能だ。
さらに「鼻」「口」「耳」にも細かい調整を加えることができるので、キャラクターメイキングだけで日が暮れてしまう人もいることだろう。

▼パラメーターのエディットには左右に動くスライダーを使用する。直感的に操作できるので簡単に調整可能だ

▼女性にはさらに多くのバリエーションがあるので、好みによって様々なタイプのキャラクターを作り出せるぞ

「ペット」と「乗り物」がプレイヤーの旅を彩る！

MMORPGではプレイヤーが長時間ゲームの世界に浸るため、自分自身のアバターと一体になれるような楽しい要素が不可欠だ。
「ASTA ONLINE」ではユーザーを飽きさせないために様々な「移動のお供」が登場するので、ぜひ活用してほしい。

 

本作に登場するお楽しみ要素のひとつが「ペット」だ。
「ASTA ONLINE」には多様な外見と特殊な能力を持つペットが多数登場するので、自分のペットにすれば一緒にフィールドを歩き回ることができる。

可愛い外見を持ったペットを連れ回して冒険すれば、プレイ中の楽しさは倍に膨らむだろう。

▼可愛さ満点のペットたち。プレイヤーの行くところであればどこにでも付いてくるお茶目な存在だ！

また、馬や一部の大型生物には騎乗できるので、広大なフィールドを移動する手段として積極的に活用すると良いだろう。
生物の種類にもよるが、中には歩行時の倍のスピードで移動できる便利な生物もいる。

▼騎乗可能な生物は店で購入することもできる。生物の特性や性質を理解して乗りこなそう

グラフィックとUIは現代でも違和感のない高品質！

2013年のゲームがベースとなっている「ASTA ONLINE」は、最新の描画テクノロジーが導入されたMMORPG作品と比べると一歩劣るものの、現在でも違和感なくプレイできる洗練されたテクスチャと見通しの良いグラフィックを持っている。

プレイ画面に関しては典型的なTPS（三人称視点）とワイドな画面構成を軸に、画面上部にミニマップとイベント情報を表示し、画面中央下部にはプレイヤーの能力が一目で分かるアイコンがちりばめられたオーソドックスなUI構成になっているので、プレイ中は情報の管理や把握が簡単に行える。

 

本作に登場するフィールドは近景と遠景のバランス、そして濃淡の表現が絶妙で、適切な遠近感を持ちながら独特の世界観を表現している点に好感が持てる。

テクスチャはそれほど細かく書き込まれてはいないが、程良く最適化されているのでそれほど「アラ」は目立たず、相対的に視認性の向上にも繋がっている。

MMORPGはとにかく画面全体に表示される情報量が多いので、本作のグラフィックとUIはある意味全体のバランスが上手く調整されたインターフェースを構築していると言えるだろう。

 

「ASTA ONLINE」はこんな人にオススメ！

欧米版の配信からはまだ日が浅いが、アメリカのみならずドイツやロシア、スペインなどヨーロッパ圏のユーザーからも高評価を得ている「ASTA ONLINE」は、一定以上の成功を収めたMMORPG作品だと言える。

欧米の一般ゲームユーザーやゲーム紹介サイトは揃って本作が持つ「MMORPGの基本要素」を絶賛しており、「ベーシックだが楽しめるゲームだ」と評している。

韓国語から欧米圏に向けた翻訳作業には一部不備が残っているようだが、「MMORPGではよくあることだし、このゲームの面白さの前には些細な問題だよ」という頼もしい評価もあるので、本作がいかに欧米人のハートをがっちりと掴んでいるかが伺える。

 

「ASTA ONLINE」は西洋文化の影響を受けて育ったアジア人が「西洋人的視点」を取り入れて製作したMMORPGなので、オリエンタルな雰囲気の中にも洋画のようにダイナミックなドラマ要素とデザインプロダクションが入り混じるハイブリッドな作品だ。

故に海外のRPG作品が好きなゲーマーであれば、本作の舞台やキャラクター、そして世界観を十分に理解して堪能することができるだろう。

 

韓国版配信サービス期間中には結局日本で正式配信が開始されることは無かったが、日本人ゲーマーも数多く利用している「steam」に欧米版として登場したことで、「ASTA ONLINE」を日本人ユーザーがプレイできる環境は整ってきたと言える。

「ASTA ONLINE」は、一刻も早い日本での正式配信が待たれるMMORPGなのだ！